欧州〜南米ディレイ日記 11
カテゴリ:日記

 

 11月15日。朝の4時に集合してサンパウロに移動。名古屋公演の翌日に東京公演というようなノリでサンチアゴ(チリ)とサンパウロ(ブラジル)の日程がスケジュール表に書き込まれていて、俺は嫌な予感がしていたけれども、その予感が的中して、こんなに早い時間に集合するハメになってしまった。国を跨いで楽器やアンプ類を運ぶのはとても大変で、チェックインとチェックアウトにとても時間がかかる。この待ち時間が案外、体力を奪う。

 

 

 飛行機に4時間乗って、サンパウロに到着。車で一旦、ホテルへ。ホテル近くのショッピングセンターで昼食をとってから、少し休憩。その後、会場に入ってリハーサル。なんだか和風の内装のベニュー。

 

 

 楽屋には『BRAHMA』というビールがあった。この日はBRAHMANの20周年を記念するイベント「尽未来際」が行われていた。アジカンも誘われていたけれども、ツアーと重なって出演が叶わなかった。そういう日に、よく似た名前のビールに出会うっていう不思議(終演後に飲んだけれども、丸みのある味わいでとても美味しかった)。

 

 

 機材はトラブル続きで大変だった。なんと現地に発注していた電圧のトランスが届いておらず、建さんのアンプの準備が整わなかったからだ。ブラジルのファンに協力してもらって、日本人街でなんとかトランスを買うことができた。間一髪のタイミングでライブハウスに機材が届き、僕らはいつもより少ないけれど数曲のリハーサルを行うことができたのだ。本当に良かった。彼らとは前回のヨーロッパツアーで知り合ったのだけれど、偶然に入り待ちをしていてくれたことが幸運に繋がった。人生というのは不思議なものだなと思う。

 

 ライブはとても熱狂的だった。チリに引き続き、ブラジルの地でも日本語の大合唱が起こっていることが不思議だった。観客の一部が何やら変わったお面をしていると思ったら、「未来の破片」のPVでダンサーたちが付けていた俺の似顔絵のお面だった。セットリストには「未来の破片」のミの字もなかったのだけれども、数十枚のお面を前にして演奏しないわけにもいかないので、ステージ上でメンバーと相談して、急遽演奏することにした。このお面を配ったのは、俺の地元の島田公演のときにステージまで走ってきてサインを求めるという突拍子もない行動をした彼だった。「おー!君か!!!」ということで写真を撮影。

 

 

 

 終演後は皆でシュラスコを食べにいった。次から次へと肉料理が出てきて、しかもその量がどれも半端ではなく、とても食べきれるものではなかった。日本の肉よりも野性味が強いうえに、ほとんど塩だけで味付けがされているというところも、俺たちの満腹感を煽ったと思う。どの肉も、牛ですよ僕はと主張してくるのだ。最初の4種類目くらいまでは大変に美味しくて感動的だったけれども。相撲取りみたいに食べられたら、さぞかし楽しかっただろうに。でもまあ、あまり身体が大きくないから仕方ない。

 

 ホテルに戻って就寝。さすがに4時起きだったのでさすがに疲れた。

2015-11-15 1447513260
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