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ディレイというのは遅延ということでありまして、ギターのエフェクトでいうと「あれ、声が、遅れて、聞こえるよ」という懐かしい腹話術のような効果のことなのですけれども、つまり、実際の日にちより大分遅れて書くので、ディレイ日記としました。簡単な旅行記でもあります。
11月5日。出国。離陸してしばらくは鶴見俊輔の『限界芸術論』を読む。海外に行くときは大概、このときに時計の針を到着地の時間に合わせてしまう。そうして、脳内を現地の時刻に合わせてしまう。これは俺流の時差ボケ対策で、うまく行くときとうまく行かない場合がある。
ほどなくして夕食が出てきたので、洋食を食べた。田舎者なのでビーフを選択。肉として、チキンよりビーフのほうがミーハー心を煽る気がするんだけど、どうだろうか。一時期サボってたというかコストをカットしていた感のあるJALの機内食がむちゃくちゃ美味しくなっていて感動した。感動のまま就寝。
変な時間に起きて、そこからは寝ないために映画をひたすら観た。『マッドマックス・怒りのデスロード』、『ジュラシックワールド』、『LOVE & MERCY』という三本立て。こんな豪華な三本立てはなかなか経験できないと思う。というかそもそも映画を二本立てで上映するという映画館自体が存在していないと思う。シネコンなんて何本立てとかいう考え方ではなくて、いくらでも映画をやっている。地元島田の『文化』で『ランボー3怒りのアフガン』と三上博史とユンピョウの『孔雀王』を二本立てで観たのが懐かしい。そういう思いで話はさておいて、『マッドマックス』は安定の面白さだけど3Dで観たほうがオモロかったなぁと思った。『ジュラッシック〜』は、失礼ながら「雑やん」の一言しか出なかった。今時、恐竜に羽根生えさせてないとかどれだけオールドスクールすぎるらーと俺は静岡弁で思う。でもまあ、空想で作ったんじゃなくて、DNAから培養しているって設定を引き継ぐので、いきなり毛生えてたらアレか。でも、それ以前のアレコレがある気がするけれど。『LOVE & MERCY』は最高でありました。ロック好きはたまらないのではないでしょうか。と、提灯記事を書きたいくらいに満足した。
そうこうしているうちにドイツはフランクフルトに到着。
ケルンまで数時間かけてバスで移動。ドイツの高速道路は速度無制限のところが多くて、車が猛烈な時速で走っていた。面白いんだけれどもどこかしらタチの悪いギャグのような光景だった。ハラハラしながら、ホテルに到着。
ホテル近くのレストランで食事。なにはなくとも、ビールがあれば幸せ。
コルシュとバイセン。日本で売っている同種のビールに「バイツェン」と表記されていたので、イキって「バイツェンプリーズ!」と注文したところ、ドイツ語で「あんだって?」的な返しを受け、何度言っても通じず、メニューに指をさすという屈辱の行為の果てに「バイセン」という発音であることが判明。悲しかった。
そういうツアー初日。