年間ベスト番外編10 くるり
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THE PIER / くるり

 

 

 近未来の多国籍音楽という言葉がパっと浮かんだけれども、細野晴臣さんが擬似トロピカル、あるいは実在しないエスニックを表現したようなフィーリングに近しいのではないかと思った。どこでもない、どこか、を表そうとしているというか。そこに旅立つための音楽なのかもしれない。

 

 各楽曲、リズムはかなりスクウェアだし(今までのくるりの作品の中では最も)、そのまま表現しようと思ったらマニュピレイターが必要な音も導入されている。けれども、五線譜で言うと横ではなくて縦に、なんとも言えない自由さが広がっているように思う。不思議。もっと聴かないとわからない。俺の耳では聴いてもわからないかもだけど。笑。とにかく「凄み」みたいなもんを感じる。そういう構造、「どこでもない、どこか」感を演出しているのかなぁと感じます。

 

 

 この曲は4分くらいからのパートの岸田君の歌い方(ビートへの当て方)がすごくて、本当に日本人??みたいな後ろ乗りのタイミング。これは、むちゃんこ難しいので、関心するばかり。宇多田ヒカルやキャリーばみゅぱみゅとか、そういったJ-POPや歌謡曲の旋律(他にもサザンとかテレサテンなんかも)も飲み込みながら、加えて海外の民族楽器や音階をぶっこんだり、RAPしたり、前述のアメリカンロックがあったり、なんかもう、うわぁって言葉が口をついて出てしまう曲。この曲、好き。

2014-12-19 1418981160
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