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パール・ジャムというアメリカのバンドの、エディ・ヴェダーが出したコメントを読んでいろいろ考える(記事はコチラ)。
欧米人がこのようなコメントを出すのはとてもデリケートなことだと思う。キリスト教自体がユダヤ人に対する迫害の歴史を持っているからだ。だからどうしても、この手の話は歯切れが悪くなるんだと思う。俺もいろいろ考えてはいるけれど、どういう言葉を発していいのか、ちょっと難しいと構えてしまう。ユダヤ人とは?という問いにだって、適当な答えを持っていない。
こういうときには、人間が人間を殺すことや、殺し合うことの醜さを書き表すしかないのだけれど、それはとてもナイーブ(世間知らずって意味だ)な語り口だとされている。エディもそう前置きして、「戦争反対」だと発言している。日本でも同じことを言われるよね。現実ついて考えていることこそが賢いのだ、と。
俺はまったくそうは思わない。
理想と現実は両輪だ。そして、現実に働きかけるのは理想だ。だから、理想を語ることには意味がある。それがポジティブな意味で多くの人に響くのであるのならば、それは現実を変え得る力を持つ。
そして、現実もまた、それを捉えるのには文学のような力が必要だとも思う。人間の愚かさを書き綴ることで、俺たちは自分たちに内在する愚かさを知覚する。
7月20日。