電車にて
カテゴリ:日記

 

 同じようなボーダーシャツを着た男女が電車のドアのあたりに並んで立っていた。けれども、どうやら赤の他人らしく、男性のほうは両耳にイヤホンを突っ込んで音楽に聴き入り、女性はスマホをいじっている。そこには何の交流もないのだけれども、ただただ、シャツだけが同じ柄なのであった。同じメーカーのようにも見える。一目では、ぺ、ペアルック?と誤解してしまうほど、だ。俺だったら、えー!?とか思って、恥ずかしくなって、別の場所に動くと思う。でも、ふたりはそれぞれの存在に気がついていないのか、何もかもすれ違ったまま、西へ西へと向うのであった。俺は先に降りたけれど、その電車は、ボーダー柄だけが共通の、どこも繋がっていない男女を隣り合わせに乗せて、西へと走り去ったのだった。屁。

 

 6月17日。

2014-06-17 1403012520
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