ソロツアー東京公演 ファイナル
カテゴリ:日記

 

 ついにこの日が来てしまった。ツアーファイナル。嬉しいが寂しい。そういう率直な気持ちがあったけれども、とにかく素晴らしい夜にしたいのだという想いが何よりも強かった。なのでこの日は、もう腹をくくって、どうにかして終わらせないための施策を考えるなどということに貴重な時間を割かず、透明な気持ちで、透明なようでいて少し濁っているのは俺本来のものであるがそれを無視すれば透明だよ、と言えるような心持ちで会場入り。

 

 まずはボールズ。なんというか、掴もうぜ!ドラゴンボール、という感じのある、ハングリーなステージだった。それと喜びみたいなもんが掛けあわさって、とてもテンションが高く、好感というか、懐かしみ、みたいな想いがよぎった。俺もあんな感じだったろうなぁ、若い頃、というようなオッサン臭い言葉が脳内に浮かんだ。キノコのようなギタリストの髪型が気になって仕方なかったが、全体的に良い感じだったように思う。

 

 

 そして、我々の本番。ツアーファイナル。

 とても楽しかった。アジカンでは何年もかけて、演奏の中で自分を無、のような境地に持っていくことが稀にできるようになった。それは4人で培ってきた関係性と共に躍動する己が、己の意識をオーバードライブして歌そのものになってしまうような、音そのものになってしまうような現象なのだけれども、そういう瞬間がソロでも存在するということが嬉しかった。 アルバム自体を皆で作り上げたわけではない、けれども、新しい作品としてこの場所に立ち上がっているのだということを観念としてだけではなく、身体で感じた。幸せ、喜び、のような感覚で満ちていた。そういう湖面をカヌーで横断して、ど真ん中まで行って水面に飛び込み、チンコを真上にしてぷかぷかと浮いている。なんだこの浮力は、塩が濃いのかな、でもいいや、と数時間浮いていたい、というような夜だった。と、書いてみて、さすがにチンコのくだりはいらなかったのではないか、というほど、素晴らしい時間だった。

 

 ほいで打ち上げ。

 

 

 

 2次会はカラオケ。腹がよじれるほどに笑った。俺はリライトなどを歌わされた。井上君が発明した「ゴッチ、ゴッチ、ゴッチ、ゴッチ、Who is ゴッチ?」というかけ声が鮮烈で、実際に腹がよじれてしまった。あと、ブラジルワールドカップの影響か、カラオケ店にはブラジルのお酒がいろいろあり、それをコーラで割ったものを注文してみたのだけれど、すごく濃くてしんどかった。どれだけ喉が渇こうともすすまない飲み物があることを知った。まああれだ、深夜のカラオケ屋の酒が濃いのは仕方がない。俺も昔、カラオケ屋でバイトしていたので分かる。何遍もドリンクを持って往来したくないのだ。人出も少ないし。なので、濃い目に作って、早めに酔って欲しいのだ。むしろ、早く帰ってくれないかな、ということを、過剰なサービスでもって体現しているのだ。だが、こういう作戦は泥酔客の大量発生、喧嘩、嘔吐、ということで余計な仕事を増やす結果になる場合もある。気をつけたほうがいいぞ、と、電話で注意しようと思ったけれども、単にそういう濃い目のカクテルである可能性もあるので、カラオケに専念した。

 

 ジョンレノンのような、なんかハリウッド俳優のようでもあるような、そんな歌のむちゃんこ上手いヤツがいると思ったらウリョン君だった。

 

 

 タックンとシモリョーには不思議なグルーヴがあって面白い。

 

 

 そんなこんなでソロツアーは終了。とても良いツアーだった。またこのメンバーで何かおもしろいことをしたい!そういう気持ちになった。それぞれに活動があるけれども、それは気合いのような強靭なメンタルを強いることで実現するだろう。精神論、で、片付けてみたい。と、嘯かなくても、自然と集結する日が来るのではないかと思う。楽しみだ。

 

 尚、このツアーファイナルの模様は、11日12日の公演の音源をよくよく聴き比べて、適度にミックスし、生々しい音像でもって作品化する予定です。LP(レコード)+CD、CDでの発売を検討しております。DVDの発売はありません。つまりライブ盤を作ろうと企んでおりました。あまりに良かったので残したい、というようなことを言ったほうが宣伝になるかと思いますが、そのあたり、俺は汚い大人です。両日、32bit/96Hzの高音質でレコーディングしておりました。はい。すみません。最初から、音源化するつもりでありました。詳細は決まり次第報告します。

 

 関わってくれた皆さんに感謝します。最高のひと月でありました。6月12日。

2014-06-12 1402541880
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