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Gotchソロツアー札幌公演。飛行機で千歳空港へ。我々日本人はサムライという表現が好きだけれども、飛行機に刀を持って搭乗することはできない。という事実に戦く。当たり前だけれども。んで、市場でウニいくら丼を堪能してから会場入り。
そして、この日のオープニングゲストは、Gotchバンドではシンセにサンプラー、コーラスにパーカッションとマルチプレイヤーぶりを発揮しているYeYe。本当に彼女の存在は音楽的な部分のみならず、オヤジだらけのバンドに紅一点という意味でも、楽屋でありえないボケをかまして場を和ませるという意味でも、大変に俺を助けてくれている。感謝。
本番はとても楽しかった。体調が戻ってきたというのもある。身体が動くということが、こんなに音楽を音楽足らしめる部分に作用するということは当たり前のことなのかもしれないけれど、案外、忘れてしまいがちだ。ガンガン不摂生をしているミュージシャンはジャンルを限らず、たくさんいる。ほいでもスーパープレイを繰り広げる人たちが世の中にはいて、なんとも溜め息しか出ないわけだけれども、そういうスーパープレイを担保しているのは体、身体能力に他ならない。まあ、発揮できるように保つ、あるいは自分がどういう体調のときにそれが発揮されるのかを知っていることは、とても大事だ。で、体調のせいでうまくいかないときに悔しいのは他ならぬ俺自身なのだ。
若いときみたいにどんな無理も情熱が回収してくれる時期は終わった。悲しいけれど、「老い」が30代になってから身体のどこかで、細胞レベルで発動しているのを感じるようになった。でも、それに抗うことをアンチエイジングというのかもしれないけれど、上手に受け入れていくこと、老いる身体と付き合っていきたいと俺は思っている。だってまあ、自分の身体のこと、長い間よく考えもしないで生きてきたからね。もう少し、観念的な自分探しではなくて、自分の身体について敏感でいたいと最近は思う。
魂も、若さにすがろうとすればするほど、若さに固着してしまって、若さに嫉妬してしまって、凝り固まっていくのではないかと思う。自分の「老い」と向き合いながら、年相応な真新しいフィーリングを獲得していくことで、魂はその若さを保つと思う。50代の身体に20代の魂、みたいな状態を俺は美しいとは思えないのだ。『Forever Young』とは、そういうことではないと思う。
Gotchツアー。一本ずつ、終わりに近づいていて寂しい。でも、とても良い空気を吸えている。清々しい。5月29日。