花粉と乾燥で皮膚が痒い。もう外に出たらてきめんに痒い。

　思えば大学時代、春になると急に身体が痒くなった。なんだろうなと気にもとめずに、というかむしろダニのせいではないかと、部屋の布団にダニアースをぶっ込んでみたり、学校の部室の汚いソファをダニの汚染源として呪ってみたりもした。今になって、それは花粉のせいだったんじゃないかと思い直している。刺された跡もなかったわけだし。ダニ君ごめん。

　いやいや、本当に、戦後の拡大最造林とかでズギやヒノキが植えられ過ぎたことが直接的な原因だと思うのだけれど、なるべく花粉の飛ばない山に戻して行くことはできないのだろうか。もう本当に国策としてやって欲しい。スギやヒノキの単層林なんて本来の自然とはかけ離れているし、その場所本来の森に戻しながら、飛ぶ花粉も長期的に減っていったら最高じゃないか。別に俺が死ぬころにやっと減るだろうし、俺への利益は少ないだろうけれど、将来の日本人がスギ花粉で苦しまないならそれで良いじゃないか。

　どうか、よろしく。鳥も動物もいない、陽も当たらないほどに植えられて手つかずのスギ林、どう考えても不気味。