この日も都内のスタジオで録音。俺もコーラスで参加。このバンドの仕事ではギターも何曲か弾かせてもらった。自分以外のバンドの録音でギターを弾くのはとても楽しい。アジカンだとやはり、いろいろな責任感を感じているのだと思う。プロデュースをするときほど客観性を保てないので、グワッグワしている時間が多い。でも、こういう仕事のときには、もう既に良いけれど何か足りない、そこに俯瞰的な視点や客観的な視点からアイデアを足す作業なので、プレッシャーがない。笑。ダメならまた別のアイデアを考えれば良いし、不採用だとしても凹んだりしない。でもアジカンだと、徹底的に自分が演奏するフレーズなので、自分を切り離して考えられない。不採用の場合、自分の弾くパートがなくなってしまうということだから、そりゃ大変だ。この先、一生自分が弾くかもしれないパートを考えているのだから、ともすると深刻になってしまう。プロデュースワークはそういうある種の深刻さから俺を救ってくれる。自由な心持ちを与えてくれる。で、こういう心持ちはアジカンにも持って帰っていて、俺はますますメンタルがヘルシーになっているのだ。

　いやしかし、録音した曲のいくつかは、何度聴いても鳥肌が立つ。素晴らしいね。早く、リリースの形態や時期がまとまると良いな。3月18日。