2003年 | 2004年 | 2005年 |
2006年 | 2007年 | 2008年 |
2009年 | 2010年 | 2011年 |
2012年 | 2013年 | 2014年 |
2015年 | 2016年 | 2017年 |
アジカンの新曲のレコーディング。『スタンダード』という曲。
で、その裏で都知事選の速報。開票から0分で結果が出た。投票率がだいぶ低いみたいで、なんだかガッカリ、だなんてことはない。随分と、自分のまわりでも世の中のことや政治のことを話し合う機会が増えたように感じる。震災と原発事故の後の、急かされるような気分と共にではなくて、日常として、だ。ツイッターを見ていても、20代前半のミュージシャンが「選挙行こう!」とか呟いている。こんな風景が以前からあったのかなかったのか分からないけれど、俺は初めてそれを目にしている。
大体、何かをはじめるときには、困難がつきまとうもんだ。嘲笑されたれり、ネガティブな言葉が飛んでくるならまだしも、気にかけてさえもらえないことのほうが多い。そんな状況を越えて、ほんの少しの変化を温めて、諦めずに続けて、やがて堰を切ったように人々が集まる。何かが変わるというのはそういうことだ。暖簾を腕で押すように、手応えのある成果が得られなくても、何かが始まったことを俺は感じる。その始まりの一部でありたい。いつだって、ね(悪いことのはじまりには抗うけれど)。
こんな日記を誰かが笑うだろうけれど、それでも構わない。一歩一歩、進んで行くしかないよ。笑(この、笑、ってくらいの弛みのようなフィーリングも持っていたほうがいいと思う。固まっちゃうから)。
『スタンタード』
月曜日の朝から 風変わりな少女が歌う
その小さな願いから
ささやかな兆しが芽吹いたんだ
赤いコートの老婆がまずは最初の理解者
二十歳前後の少年たちが 少し後から足を止めた
少女は風変わりなまま歌う
風変わりなまま歌ったんだ
半年後の広場は賛同者で膨れあがった
中央ではスーツの聖職者が声をあげた
小さな願いは今日 スタンダードだ
少女は風変わりなまま歌ったんだ
風変わりなまま そこに在ったんだ
ただ歌った
誰にも見向きもされないまま
後ろ指さえ差されなくても
やがて人々が忘れてしまっても
風変わりのまま ただ歌ったんだ
とてもエモーショナルな曲に仕上がった。世に放つのは、夏前?かな。急いで誰かに聞かせたい。何かを始めようとして笑われてる人に送りたい。俺自身へのエールでもある。2月9日。