2013年のグッドトラック その4
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 その4を公開します。プレイリストの上から順にアップしていたのだけど、この曲たちを飛ばしていました。本当だったら「その2」にくるはずだったリストが「その4」ってことで。つうか、順番はどうでも良いか。笑。引き続き、CDを買うときの参考にして下さい。ね。 

 

適当な闇 / the chef cooks me 

プロデュースしたり、一緒に作業したバンドはどうしても贔屓目で見てしまう、というか作業中にどんどん好きになってしまうのだけれども、そういうのを差し置いても昨今のシェフは素晴らしいと思う。彼らの現在の音楽が広く聴かれないのは損失というか損害ですらあると思う。笑。シモリョーのアレンジワークが冴える1曲。どこへも行かない心象風景だけを歌った歌詞=叙情っていうのを、エモ一辺倒ではないやり方で開放させた日本語のロック。

 

 

 

Closer / Tegan & Sara

いや、もうずっとナノムゲンに呼びたくって、ずっと前から狙ってるんですけれど、というか、フジでもサマソニでも良いので日本で一度観てみたいので、誰かお願いします。この曲は作風をガラッとシンセポップ仕立てにして、ヌケが良いですね。もともとメロディがキャッチーな姉妹デュオですけれど、きらびやかなシンセとの相性が良かった。良い曲。うむ。

 

 

 

My Way / アナログフィッシュ

アナログフィッシュはとにかく歌詞が良いんですね。社会に対する示唆や叙事性を持った下岡君の曲と、身近な視点から普遍的な心情や匂いを描くケンタロウ君の曲、そのコントラストも良いんです。この曲は下岡君の曲ですね。8分のギターカッティングの上で淡々と描写されていく朝から夜までの風景が印象的。たったそれだけのことだけど、すごく深く響く。

 

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みらいのこども -始まりの鐘が鳴る- / 世武裕子

最初のプロ野球っぽいアレンジだけがよく分からないけれども、笑、応援歌ってことなのかな。あはは。もの凄く言葉が前に出た曲だと思う。歌うってことを意識されて書かれた言葉だし、それがすごく印象的。所謂「音楽の人」と見られているだろうけれど、世武さんは優れた詩人でもあるってことを証明していると思う。良いですね。

 

 

 

Adorn / Miguel

いや、これもう最高。今年の曲じゃないかもだけど。すごく聴いた曲です。イントロからいる「ワッ」っていう声のサンプリングが明石家さんまの引き笑いに聴こえて仕方ないですけれども、文句なしに良い。いやぁ、アナログで聴くとすごく低い音域にいるベースが良いです。ロックだともっと中域に寄りますからね。

 

 

 

空谷の跫音 / BRAHMAN

ブラフマンのアルバムも素晴らしかったですね。なんというか、時代を背負っていく気概に満ち満ちた作品だったように思います。その、普段の佇まいが音や言葉に出ているんですね。この曲はハードコアパンクのアプローチではなくて、アルバムの中では静かな曲です。ブラフマンのこういうアプローチの曲、すごく好きです。俺はここ何年かで観てきた風景や、いろいろな想いが甦ってきて、ウルウルしながら聴いてしまいます。

 

 

 

Sour Picture (starring jjj) prod.jjj / FL$8KS

FL$8KS。ムチャクチャ格好良いですね。トラックも格好良いし、ラップも上手い。こんなクールに青春時代を過ごしてみたかったものです。日本語ラップに偏見のあるひとも、これ聴いたらびっくりすると思うんですよね。「日本語ラップでダジャレだよね」なんていうヤツいたら、いつの話してんだ!って返していいです。キッパリ。音楽に乗せる言葉はどんどん進化している。その最前線のひとつ。

 

 

 

Everlasting Arms / Vampire Weekend

Vampire Weekendのアルバムをベストに入れ忘れたんです。いや、本当に良い。もう風格すら漂ってますよね。ナードというかギークな感じが抜けて、完全に洗練されたものとして仕上がっている。で、ソフィスケイトってロックの場合は良くない作用をもたらすことが多いんですが、彼らの場合はそんなことはなくて、全方位に進歩したように感じるんです。誰も裏切らずにアップデートしたってことですね。素晴らしい。

 

 

 

Don't Lie / Vampire Weekend

この曲も良いですね。ドラムの音、これどうやって処理してんのかな。生で録って貼ってるのか、それともエフェクトか。アルバムを通してリズムのプロダクションが気になってます。どうやってんだろうなぁって。まあ、それはさておいて、良いッスわ。もっと日本で人気の出て欲しいバンドのひとつです。

 

 

 

12月の / the band apart

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バンアパの新譜は日本語詩でしたね。英語詩から日本語詩に変える場合、結構苦戦するバンドが多いように思うんです。歌詞がアレ?みたいな。英語で歌っていたほうがメッセージ性も高いし語彙もあるみたいな。でも、バンアパは驚くほどすんなり、というか普通に日本語も良いなぁと驚く仕上がりでした。震災も影響していると思います。荒井君とはいろいろな場所で弾語りで一緒になりましたけれど、やっぱり、有名な日本語ポップスが場を包み込むオーラってすごいんですよ。そういう曲からは音楽の力を感じた。そういう、普遍的に、届く言葉とか歌とかにフォーカスした作品なんじゃないのかなと想像しています。

 

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