台北公演
カテゴリ:日記

 

 まずは皆で故宮博物館へ。俺は10年振り。博物館が改築されて大きくなっていた。中国人の観光客が大挙して押し掛けており、館内はとても混雑していた。俺たちは時間もなかったので、あまりじっくりと観賞することができなかった。が、雑感として、観光客に向けてエンターテインメント性が強調されすぎているように思った。でも、仕方がないのかな。

 

 

 全員で撮影。薄着のやつの厚着のやつの差があるのは、常夏のシンガポールを経ての台湾も暖かいと踏んだストレイテナー御一行が成田に上着を置いてきたからだ。この日は、結構寒かったような気がする。

 

 その後、全員で小籠包や炒飯を食べにでかけた。どうしてか、雲呑麺が出てくるのに1時間もかかって、やや凹んだ。雲呑麺を頼んだのは俺とホリエ君だった。

 

 ホテルに戻って小休憩ということだったが、俺はシモリョーとキャッツとマッサージへ出かけた。志村けんが贔屓にしている店とのこと。店の前にはバカ殿のパネルが設置してあった。

 

 

 店内で全身と足つぼのコースを選択した俺たちは、3人同時にマッサージが出来る個室に案内された。そして、これに着替えろと、小さな志村けんが敷き詰められた柄のパジャマに着替えさせられたのだった。笑。俺は日本語が片言のお父さんに「イタイ?」となんども心配されながら、足つぼマッサージを受けた。どうやら寝不足であると、そうお父さんは俺に教えてくれた。思えば、ツアー中は枕がホテルによってコロコロ変わるので、上手に寝られない。そういうことも影響してるのかな、などとッ考えていると、入口のあたりで足つぼマッサージを受けていたキャッツが、これまた別のマッサージ師から「ネブソク、デスネ〜」と言われていたので、もしかしたらマニュアルに書いてあることだったのかもしれない。笑。日本人は大概寝不足だと。

 

 そして会場入り。

 

 ライブはとても良かった。ソウル、シンガポール、台北と、それぞれ違ったオーディエンスの雰囲気はあるけれども、どこにも通じる温かいフィーリングが、この日の会場にも満ちていた。ストレイテナーのライブも素晴らしかった。

 

 

 どういうわけか海を越えて、俺たちは音楽を演奏する機会を得るようになった。はっきり言えば、アニメタイアップもあって、2ndアルバムのタイミングが一番海外でのリアクションがあったと思うし、動員もあったのかもしれない。それから10年も経ってこうして海外公演が増えてきたわけだけれども、なんというか、それで良かったと感じている。インスタントなものではなくて、10年温めて、やあ!って言い合えるような感覚というか。それが嬉しい。こうやって、またいろいろな人の前で演奏を続けていけたら良いなと思う。

 

 音楽の役割なんて、本当は大したことないっていうか、娯楽であり、暇つぶしみたいなところもあると思う。でも、見過ごせないパワーっていうのも確実にあって、そのエネルギーで俺たちは国境を越えて、言語を越えて、響きあったりする。なんだかピンときちゃったりする。それってとってもすごいことなんだよね、実は。沢山のヒントがあると思う。

 

 またいろいろな国へ行きたい。そして、音楽を通じて、「!」みたいな感覚をシェアしたい。それは長い人生においては一瞬のことだけれど、血となり骨となるように、俺の身体を巡る。そこからまた、新しい何かが生まれて、俺はまたどこかの誰かに会いに行ける。12月22日。

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