ローリングストーン誌
カテゴリ:日記

 

 俺が表紙のローリングストーン誌が発売になった。

 

 

 偉い男前に写真を撮影してもらって、なんかだかちょっと恥ずかしい。音楽にまつわる話もしたけれど、むしろ以前から考えていたことや震災以降に考えたことなどをメインに話している。割と長いスパンで自分の活動を振り返りながら、偉そうにも現在の社会についても語っている。記事を読み返してみると、まあ言うならば自分の恥知らずなところが感じられて、顔が熱くなった。日記に書いたりするのは、自分の家で話している感じがするのだけど、雑誌となると、誰か他所の家に上がり込んで喋り倒しているような感じがして、止せばいいのになんて思ってしまう。

 

 ミュージシャンが社会を語るのは、実際、俺は少し的外れだと思うところもあるし、逆に枠組みや柵のまっただ中にいないことで言えてしまうところがあると感じる。いわゆる社会からしたら、俺たちはアウトサイダー的な側面を沢山持っているからだ。だから「ロックミュージシャンが何を言っていんの?」という指摘や視点は全く間違いではなくて、あって当たり前だと思う。そして逆に、妄信されたほうが怖い。この人たち混じりっ気のない理想論を言うことがあると、多くの人が理解するべきだと思う。だけれども、現実に対して理想が存在しない状況も、また恐ろしいのだということを知ってほしい。

 

 いやいや、なんか、赤面するなぁ。音楽誌であることがせめてもの救いだ。

 

 俺はどちらかというと、語る側よりは訊く側でありたい。語るには、少し勉強が足りない。自分でインタビューを読んで、自分の浅さに嫌気がさす。くるぶしくらいの水深じゃなかろうか。

 

 それで、音楽や、詩が、自分を呼んでいる。たまらなく書きたい気分になっている。THE FUTURE TIMESの5号が、渾身の号だったというのもある。ここ数年で考えていたことは、この5号で形にできたように思う。そして、「継続」というテーマが前面に浮き上がってきた。3年というのはある種の節目なんだと実感する。

 

 しばらく、音楽と詩に没頭したい。取材もするけれど、ね。

 

 今回の紙面みたいなかたちで雑誌に出たりするのは、もういいかななんて思った。まだまだ、人前で偉そうに語るには足りない。そんなことははじめから分っていたことかもしれないけれど、それにしても、だ。うん。人前で何かを語るためではなくて、自分自身の進歩のために、もっともっと勉強せねば。そう思った。

 

 8月10日。

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