Dr.DOWNER『幻想のマボロシ』に寄せて
カテゴリ:日記

 

 俺がプロデュースしたDr.DOWNERの新しいアルバム『幻想のマボロシ』がリリースされました。

 

 

 前作の『ライジング』地元の横浜(横須賀寄り)のスタジオで一発録音。今回の『幻想のマボロシ』は一発録音はリズム隊のみにして、その後でギターの音色を作りながらオーヴァーダビンヴをしていく方法を採用しました。アルバム用の曲が、前作よりも歌モノに寄っていたし、Vo.の猪股の“人に聞かせたい”という意識の高まりも感じたので、だったら“勢い”一発を魅力にしないで、全体的にブラッシュアップしたほうが良いんじゃないかと思ったというのが理由です。猪股のオーダーも、今回は一発録音ではない方法でというものだったし。

 

 とは言え、荒々しさというか、勢いはそんなに減ってないんですけどね。笑。十分荒削りだし、そこが魅力でもあるというか。

 

「レインボー」

 

 環境は人を変える。これはいろいろな人を見て来て思うことだけれど、2年前にはウダウダとギスギスを煮詰めたような顔をしていた猪股が、まあ、別に突き抜けるほどに垢抜けてはないけれど、ネガティブな感情を反転したエネルギーに変えて発散しているのがよく分かります。顔付きに生気があるというか、まあ、いい顔し始めたなぁと思います。これは嬉しいことです。

 

 こういう三十路前後で、世の中に出ている人たちに比べても遜色のない音楽を作っているのにも関わらず、なんだから知らんが見つけてもらっていない人たちがそこら中にいます。単に運が悪かったり、世渡りが下手ってだけな気がする。笑。「運も才能のうち」とか言う人もいますが、「運」は「運」だよな、と俺は思います。作ってる側としては、そんな言葉で片付けるんじゃねえ!みたいな。笑。「運」のせいにしちゃったら、何も言うことないですもん、というか。

 

 ひとまず、Dr.DOWNERがこうして新しいアルバムを出せたことを嬉しく思います。試聴などしてみて下さい。7月10日には代官山UNITでレコ発ライブがあります。ライブのほうが良いですよ、彼ら。仕事帰り、学校帰りなどに、是非。

 

 7月3日。

 

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