今回紹介するのは「シャムキャッツ」です。

　俺が彼らを知ったのは『はしけ』というアルバムです。発売から一年くらい経ってからだったかな。ちょっと遅れて知ったんですが、もう、うわーと、すごい良いやー!!と興奮したのを覚えています。若さと勢いと毒気が良い感じに盛られているというか。はっぴいえんどとかサニーデイからの血流を想起するような日本語のロックなんだけどペイヴメントみたいなユルさとオルタナ感があって、これツボだわと思いました。あと、声が良いなと思った。

　ほいで、次のアルバムはあまり聴き込んでなかったんですが、その後でリリースされたシングルの『渚』にヤラれました。7inch買ったんだっけな。

“渚”

　これ、ド名曲ですよね。もう、スーパーアンセムになっても良いんじゃないかってくらい素晴らしい。でも、インタビューで彼らが、なんかこの曲を演奏することを躊躇っているっていうか、そんな感じのこと言ってたんですね。「俺たちはこの曲だけじゃない」みたいな感じで。違ったかしら。でも俺、この曲、ライブでゴリゴリやって欲しいなって思う。だって、こんな曲誰しもが書けるわけではないし。うん。文句なしに素晴らしいんだから。(そんなこと言ってなかったらごめんなさい)

　まあ、「アジカンってリライトだよね」みたいに言われることに対するストレスって俺にもあるけれどね。でも俺、多分、リライトがなかったらヨーロッパでチケットをソールドアウトさせてライブすることなんてなかったと思う。そういえば、みんなが「良いね」なんていう曲とか、ヒット曲とか、やってる本人たちはあんまり演奏するの嬉しくなさそうっていうことを、渋谷陽一さんもどこかで言ってたな。

　話をシャムキャッツに戻して。新しいアルバム『たからじま』良かったです。随分と待ちましたよ、発売を。さらに一筋縄ではいかなくなった感じが相変わらず格好良いなと。多面的な感じもします。真っ直ぐなんだけど、どこかで理解を拒むようなフィーリングもあるし。優しさと意地悪さが同居しているような。曲を聴きながらそんなことを思います。俺が編集長だったら、このアルバムのタイミングでシャムキャッツを表紙にするけどなー、とか思いました。メジャーカンパニーのディレクターだったら、絶対スカウトする。じゃなきゃ、噓だよー、ってくらいの存在だと思うのですが...。

“No.5”

　東京公演。とても楽しみです。何やら、もの凄い勢いで先行予約の申し込みが来て、申し訳ないけれど、ほとんどの人が落選したそうです。が!!!が!!!!!!一般発売でチケット売れ残っています、と、俺はスタッフから聞きました。

　どういう理屈!!???ってことで、東京公演、皆さん、来て下さいね。笑。

　6月23日。