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さて、明日からの開催となりましたナノムゲンサーキット。京都公演の2日目に出演してくれる「Turntable Films」を紹介します。
最初に彼らのことを知ったのは、俺のレーベルonly in dreamsのウェブマガジンでレコメンド記事を書いているタワレコ渋谷店の古田さんの紹介だったか、FLAKEのダワさんの紹介だったと思います。『Parables of Fe-Fum』というミニアルバムを聴いたのが最初です。
“2steps”
当時、年間ベストに入れたんだっけな? 確か、キヨシと一緒に「すごく良いねと」盛り上がった記憶があります。USインディやグラスゴーあたりのギターポップ/ロックの良いところがギッシリ詰まっているような音像/楽曲にシビれました。凄い若手がいるんだなーと。で、その後、アコースティックセットの彼らとソロで共演する機会がありまして。また、演奏も上手かったんですね。うわー、と。かなわんなー、と。ギターとボーカルの井上君が眼鏡を取ると顔が薄いくらいしか欠点が見当たらなかった(ちなみに俺は眼鏡を取ると濃いです)。
んで、2ndアルバム。『Yellow Yesterday』これも良い。ムチャ良い。
“Misleading Interpretations”
これ、一曲目です。ヤラれますよね。3曲目の「Animal's Olives」って曲が好きです。イントロのサイケなギターとメロトロン、からの男女ツインボーカル。うわー。って感じです。UKロックとUSのオルタナやパワーポップを原風景としてロックバンドをはじめた人間からすると、ここに着地すんの理想だわーと、そんな風に思います。こんなバンドになりたかったわーと(wilcoみたいだぜ)。俺は数回の骨折を経て(メンタル面です)、もっさりとエモく仕上がってしまったので...。笑。彼らの、作りが凝ってるんだけど嫌味じゃないところも好きです。スノッブな感じがceroと同じく無いように感じるんですよね。聴き手を選ばない開かれたフィーリングがある。
とても良いバンドだと思います。素晴らしい。アルバムを聴いたことがないなら、明日にも買って下さい。早急に。
もっともっと聴くひとが増えて当然なスケールだと思うんですけど、こういう英語のバンドの、この年代って「この先どうすんだろう?」世代でもありますよね。例えば、クアトロとかシガベッツとか、洋楽からの影響を血肉にしながら英語で歌ってきたバンドたちが、なんとなく「誰にどう聴かすのか」っていう壁に直面しているような気がします。勝手な雑感ですけど...。震災の影響で、日本語の歌の力とか意味も見直されましたよね。で、俺はいっつも思うんですけど、内向きにやってきたバンドや飄々と活動してきたバンドが、エネルギーを全方向に放射するような作品を作る瞬間が好きなんです。スケールがぐっと大きくなるというか。なんとなく、そういうアルバムなり作品なりをバチコーンと世に放ちそうなタイミングに、皆、差し掛かっている感じがします。もしくはとことん訳の分からんもの作るか。笑。
個人的には、いちファンとして、超絶に応援したいと思います。うむ。良いバンドは、ちゃんと聴かれて欲しい、つまり売れて欲しいと思います。ついでに、売れるってことが恥ずかしい、みたいにされない時代になったらいいな。だって、良いアルバムが売れないんなら、一体俺らは何を売ればいいんだっていう。迷わず行こうぜ、って話です。