ゴールデンウィークの駄文
カテゴリ:日記

 

 前日のラジオが終わって床に入ったのが4時半。そしてiPhoneのアラームに叩き起こされて、朝飯も食わずにスタジオへ行って、プロデュース業務。

 

 世の中はGWの前半。ロック界隈では荒吐ロックフェスが土日にあったということで、多くのミュージシャンがそれぞれ東北各地に足を伸ばして様々な復興支援を行っている様子がFacebookやツイッターにアップされてゆく。俺はそれを見て、なんだか置いてけぼりのような気分になるのだった。支援活動に精を出す彼らが眩しくて困った。「俺、最近は具体的な支援できてないなぁ」という言葉の後で焦燥感のような想いが心に充満した。何かしたくても、時間がない、方法がない、繋がりがない、そういう人は世の中に沢山いるのだと思う。自分が焦るのと同時に、そういう人たちのことを思った。ひとりひとりの顔までは想像できないけれど。

 

 で、そういう想いを呟いたら、関西の友達から「俺もそうだよ」というメッセージが何通も来た。東京の知人からも来た。泣きはしなかったけれど、涙が出る一歩手前くらいに目頭が熱くなった。

 

 俺はトシロウさんやラッコさんやKOさんや西片さんや細美君やタテタカコさんや、10-FEETやくるりやロコフランクやホルモンや、それ以外にも積極的に行動をしているミュージシャンたちを尊敬している。そして、日々を精一杯生きながら、例えば「俺は何もできてねぇ」だなんて焦ってみたり、無力を感じたりしている人のことも、意味がまったく同じだとは言わないけれど、同じように尊敬しているし、愛おしいと思う。

 

 なんかどんどんと報道は経済とか憲法とか、大震災も原発事故もなかったことにしているわけじゃないだろうけど、取り上げられる頻度は下がっていて、それと一緒に世間の関心も薄まっているような気がする日もある。でも、こうして、この日のように、ああ、いろいろなところで、その行動や、想いを、現地に捧げている人がいるのだということを感じられて、インターネットがあって良かったって思った。

 

 誰かをディスってる暇があったら、こうやって、なんか良い感じにさ、繋がったら良いよね。

 

 でも悔しいな。自分が何も、このGWにできないことが悔しいんじゃなくて、例えば「復興」に対する想いを踏みにじるような予算の使われ方だったり、あれから2年が過ぎても、この国の政治家たちやグローバル企業の経営者が見ているのはどうやって自分たちだけがこの時代をサヴァイブするかだけで、俺たちのことなんてクソのように扱っていることが悔しい。「そんなことない」って? そんなことあるよ。TPPで儲かるのはグローバルな企業だけだよ。国は彼らのことが一番大事なんだ。

 

 馬鹿野郎。国ってのは、弱い立場の人のためにあるんじゃないのか。グローバル企業の自由な活動や、国際競争にかこつけた労働としての人身売買や、ミサイル撃ち合ったり、撃ち合うフリして金儲けしたり、そういうことするためにあるんじゃないだろう。

 

 俺は日本っていう国が好きだよ。とても好きだ。文化も、風景も、食べ物も好きだ。まあ、少しは、あんまり好きじゃないところも実際あるけれど、この国に産まれて、いろんな人に会えて嬉しい。

 

 でも日本政府のことは好きじゃない。好きじゃないって、なんか陳腐な言い回しだけどさ、尊敬できない。どんなにひとりひとりの官僚や政治家が優秀でも、良い人でも、今はそう思えない。同じように、全世界のほとんどの政府のことが嫌いだな。アメリカ政府と中国政府が突出して嫌いだけどね。うわー、陳腐。でも、中華料理も烏龍茶もカンフー映画も好きだし、アメリカの映画も音楽も文学も好きだよ。人間に関しては、会ってもない人のことを国籍うんぬんで好きになったり嫌いになったりはしないかな。日本人にだって嫌いなやつはいるしね。

 

 なんだかダラダラと駄文を書いてしまった。でもなんか、思ってることを素直に書いたら、大概は駄文になるだろうよ。そんなもんだ。馬鹿にしたければ、すればいいさ。4月29日。

 

 

2013-04-29 1367244180
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