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タンバリンを作業場で録音してみた。面白かった。
普段はコンピューターの「ピッポッピッポッ」というクリック音を聞きながら、ギターやらベースやらを演奏したり、リズムマシーンを打ち込んだりする。でもなんというか、その「ピッポッパッポッ」は宅録のときは仲間みたいなもんなんだけど、最近は早めに見守る側に立ってもらいたくて、だったらまずはガイドになる音を自分でとってしまおうかと、俺は買ったばかりのプリアンプとコンプにマイクを繋いでタンバリンを振った。
いやぁ、難しい。ピシっと、コンピューターみたいにはいかない。どこかでリズムが揺らいでしまう。
でも、思えば心臓は、一定のテンポで脈打ったりしない。ああ、こっちが本当は普通なんだなと思った。というか、再確認した。
音楽は関係性で成り立っている。最初の打楽器の音に次の打楽器の音、その次、その次、そうやって音と音が連なってその距離と関係性によってビートというヤツはつくられる。皆が知っている和音とかコードってやつも、要は鳴っている音の音程の関係性を示すものだ。結論は先に言ってしまったけれど、もう一度言い直すと、音楽はどこまで行ってもコミュニケーションなのだ。音と音の。プレイヤーとプレイヤーの。演奏者と観客の。俺と誰かの。
なんというか、音楽を窮屈にしてはいけない。BPM130のクリックに正確に合わせるのはある種の技術だけれど、いつのまにかそのクリックというルールの中で、参加者たちの会話がなくなることもある。ヨボヨボのタンバリンでも、じっくり話せばとても豊かな関係性(アンサンブルと言う)を築けるよ、実際。自分の演奏したタンバリンだから、落語みたいな感じだけどね。自分の科白に自分でツッコミをいれているような。笑。
だからまあ、コンサート会場で、みんなでその揺らぎを感じて、関係性を保ってるなんていうのは、奇蹟みたいな行いだよね。だから音楽が好きだな。3月6日。