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この時期になると全国の高校野球部には有名無名に関わらずソワソワしているヤツがいると思う。ヘッポコと言ったら失礼だけれども、県大会の一回戦ボーイズの中にもそういうヤツはいる。もしかしたら、いぶし銀のマサ、というような異名を持つ老獪なスカウトが俺の才能だけを見抜いているかもしれない。ドラフト外で接触してくるかもしれん。そういえば、この間、それらしきオッサンがグラウンドにいたような気もする。確かに、俺は3年間ベンチを温めてきた。温め続けてきた。はっきり言えば、熱いよ莫迦、と言われるくらいに温めてやった。だけれども、それは3流のヘボ監督が俺の才能を見抜けないのが原因であって、出場機会さえあればスポニチの裏面を飾るくらいの活躍はできていたはずだ。というようなことを考えている部員は、多分全国に1万8000人くらいいると思う。そういうヤツの名前が呼ばれることは絶対ないけれど、もしかしたらあるんじゃないか?俺、と思うこと、これを莫迦にしてはいけない。一種の熱病であり、恋煩いみたいなものであって、阿呆だけど、本来は愛すべきことだと思う。
全員ドキドキせよ!高校球児!と、俺はエールを送りたい。まあ、野球だけが人生じゃないことは自明で、それに青春を懸けるってことは恐らく、とても愚かな行為だと思うんだけど、そういう愚かさこそが後に輝きを放つんじゃないかとも思う。冷めてるよりは、素敵だと思う。磨きようによっては、美しさにもなると思う。
俺は、ドラゴンズ以外は入団拒否します。今年もスーツを用意して、自宅で携帯を握りしめながら...。10月23日。