美容院
カテゴリ:日記

 「早く切りなよー」だとか「ゴッチちゃんは短いほうが似合うのに…orz」などいう激励文を匿名の電脳社会でいただくことが多かったのですが、その声色というかトーンもトレブル(高音域)上げ目かつドスが効きはじめまして、「キモいんじゃ、このメガネ猿」だとか「いいから切れよ、ブス」とか、ちょっとずつ熱狂的な言説になり、挙げ句は「背が小さいwww」だとか「ミュージシャンって顔じゃないよね、ワロス」だとか、最早ヘアースタイルの話ではなくなって、それはただの罵詈雑言じゃねぇか、世が世で、俺の立ち位置がちょっと今と違っていたら法廷的な、そういう場所で会おうじゃねえか!ヘアーサロンじゃなくて、と喉から出かかっていたのですが、そういう言葉は大船軒(逗子店)の三色そばの出汁と一緒に飲み込んで、決意を固めたのは先週のことです。

 

 恵比寿から代官山へ向かう道すがら、折角伸ばしたのに寂しいなー、切りたくなくなってきたなー、失恋した女の子がバッサリいく感じ?あれどういう心境なんだろなー、あ、あの魚屋は以前にダイちゃんと行ったなー、また行きたいなー、ビール飲んで帰っちゃおうかな、でも髪を切らなかったらあの娘どんな顔するかな?、こんな髪型にする(動画)って手もあるなー、などという気持ちが涌き上がりまして、そういった邪念を駒沢通りで成敗することに苦労しながら、刺し違うようなかたちで辿り着いた美容院にて、さっぱりとしたヘアースタイルに変更しました。

 

 散髪の最中は「おかさなー!おかさなー!」と美形のお母様が連れていたお子様が呪文を唱えていましたが、「それはお魚だよ」と、そう諭す店員さんの声に和んだり、カッコええ雑誌を目の前に用意してもらっていたので、それをパラパラ開いていたらば、なんかすっごいイカしたモード系の写真なんだけど乳首丸見えみたいなページに突入して、こう言う場合は乳首が出ていることは無視して格好良いですなーシャレオツですなーやっぱりモードだね間違いないね的な感じでページをめくれば良いんでしょうけれど、いや後藤さんはそういうモード系ではないから分ったフリをして乳首を重点的に見ているのではないかと、烏賊以下だなと、そう思われたらどうしよう、みたいな過剰な自意識と対決したりと、そげなこと考えとったら乳首ばっかり見てしもうたわー、というように、結構忙しい精神状態だったのですが、なかなかスマートな髪型にしてもらいました。うむ、良いではないか。

 

 これでしばらくは電脳社会からの罵詈雑言や無言電話、迷惑メール、よく分からないDM、アホなリプライ、の類が減ることでしょうから、安堵しています。チャゲ安堵飛鳥とはよく言ったものです。SEY YES。9月6日。

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