マッキントッシュ
カテゴリ:日記

 

スティーブ・ジョブスが亡くなった。

 

 

Macにさわったのは高校1年の冬だっと思う。野球部をドロップアウトして、フラフラ遊び惚けていた頃のことだ。良く通っていた古着屋の奥にMac用のソフトを開発している会社があって、一時期はそこに入り浸っていた。のめり込むほどの興味は持たなかったけれど、よく憶えている。

 

Macを買ったのは大学生になってからだ。当時のアジカンメンバーだった友人(現在はThe Future Timesのアートディレクター)の家にMacがあって、彼がアジカンのTシャツを作ってくれていた。 Macは彼のアパートの押し入れの中に積まれていた。秘密基地のようで格好良いなと思った。持って帰りたいくらいに欲しいと思った。

 

そんな矢先にiMacが発売になった。僕は秋葉原まで行って、タンジェリンのiMacをローンで買った。モニターと一体の形になっていて、破格の安さだと当時は思ったけれど、持っていたギターの4倍くらいする値段だった。運送屋がなぜか不在者配達の用紙をポストに投函せず、50段はある階段の下の煙草屋にiMacを預けるという暴挙に出たため、クソ重くてデカい外箱ごと引きずるようにして自宅アパートに持ち帰ったことを、昨日のことのように憶えている。そのドライバーの顔も名前も知らないが、今でも少しだけ怨念を送っている。

 

それからは、MaCでいろいろなことをした。アジカンのホームページもHTMLを憶えて自分で作った。ほぼ解散しかけていたWEEZERの新譜をストリーミングで聴いたときには感動で屁が出た。Macで身につけたスキルのお陰で食いつなげた時期もあったし、就職先にもそこから遠からずの業務があったので、2年もサラリーマンをすることができた。

 

現在も、自分の作った音楽を録音したり、誰かに届くまでの仮定にMacが関わっていないということがないくらいのMacユーザーだ。

 

変わってしまうこと、変わらないこと、いろいろあるのだと思う。こんなにiTunesやiPhoneと共にMacが普及するなんて思ってもみなかった。10年前は使っているヤツなんてほとんどいなかった。でも、好きだった。良いコンピューターだなと思った。スマートで、センスが良いと思った。

 

有名人の死に追悼の意を示すことは、心の中ではあっても、あまりしてこなかった。それでもスティーブ・ジョブスはあまりに偉大なので、ここに記しておく。彼は私にとって、ビートルズと同じくらいか、あるいはそれ以上に偉大な発明家だ。

 

R.I.P

2011-10-07 1317960884
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