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以前、この日記でも紹介した映画「六ヶ所村ラプソディ」の鎌仲ひとみ監督の最新作「ミツバチの羽音と地球の回転」を観に行ってきました。
山口県の祝島、農業や漁業で細々と生活している人々。その対岸に建設されようとしている原子力発電所。そしてスウェーデンのエネルギー政策。それらを通して、今後のエネルギーのあり方を世に問う映画です。もちろん、その目は原子力発電に向けられていますが、単に原発を批判する映画ではありません。建設の過程や、我々の生活のあり方、本当に広い意味で日本はこれからどうしていくのが理想なのか、そういうことを考えようと視聴者に促すような作品です。
現在、渋谷のユーロスペースで公開されています。3月の頭までの短い期間ですので、皆様、是非観に行って下さい。地方での公開については詳しく知りませんが、作品の上映会の募集などもしているので、興味のある方は是非。
エネルギーの問題をひとことで片付けることはとても難しいです。かく言う我々はロックバンドで、電気をジャブジャブ使います。電気なしでの暮らしは考えられません。その我々の生活を維持するために膨大な電力が生産されていますし、我々の生活様式そのものが何らかの発電所、発電装置を必要としているのは事実です。
一方で、例えば原子力発電ならば、百年以上に渡って管理が必要な放射性廃棄物が電気と同時に生まれています。最終的な処分の場所は未だに決まっていません。捨てる場所が決まっていないのに、ゴミだけが増え続けています。(以前、六ヶ所村に行ったときの私の日記も読んでみて下さい。)火力発電では二酸化炭素が問題になり、水力発電ではダム建設の問題がありますね。風力発電では、正しい調査をせずに建てられた風車が莫大な赤字を生み出したり、振動音による健康被害の問題もあります。太陽光発電は発電効率の問題が指摘されています。
私は、何かこういう問題をスルーして、将来の人々につけを払わせることになってしまわないか、とても心配です。私たちは良いですよ、その頃には死んでいるのですから。現在の繁栄のためではなく、将来のことも考えて、こういったエネルギーの問題には取り組まないといけないと思います。ベストに近い、ベターな方法を選択していかなければならないと思います。
では何ができるのか。
まずは、無関心をやめることだと思います。知ること。考えること。自分の生活と電気のあり方について、もう一度見直してみるのも良いかもしれません。
いろいろな意見があって良いと思います。正解と不正解で出来上がる問題ではないですから。敵と味方に別れて闘うのではなく、皆がそれぞれ未来のことを考えて、「良くしたい」という思いで考えれば、原子力発電にしろ自然エネルギーにしろ矢印がネガティブな方向に向くことはないと思います。
私はひとまず、この問題を多くのひとに考えてもらうこと。それから、身近なこととして、NANO-MUGEN FES.で使用する電気の何割かをクリーンな電力に変えることができないか、そこから調べてみようと思っています。「フェスやらないのが一番の節電」というツッコミもあるでしょう。本当にそうだと思います。明日から、電気なしの生活なんて出来ないです。欲望まみれです。そういう矛盾はあります。今、私が享受している文明的な暮らしを維持しながら、安全でクリーンなエネルギーを使用して生きて行きたい。そういう理想だけを漠然と抱いています。
とても難しいですね。ため息が出ます。
具体策は持っていません。それが情けないけれど、情けなくとも何か出来ることはないのかと考えています。
ひとまずエアコンを消して、上着を羽織りました。
ちっぽけだなと思う。「電気消して寝ろよ、早く!」と思う、自分に対して。
何かでも、こういうちっぽけな何かがシンクロすることはあると思います。あって欲しいと思います。
全くまとまらないですが、考え続けたいと思います。発信し続けようと思います。誰かの発言に耳を傾け続けようと思います。
また、なにか思うことがあったら書きますね。