映画「わたしを離さないで」
カテゴリ:日記

カズオ・イシグロの小説「わたしを離さないで」は数年前に読みました。

 

本当に心に残る小説で、感動というよりは衝撃を受けました。同時に、とても大きな影響を受けました。本当に、打ちひしがれるような思いとともに、自分の「生」に対する愛おしさの源泉を私なりに考えるきっかけになりました。そういう、大切な作品。自分にとって、今まで読んだ小説の中でもベストと呼べるものです。

 

先日、こちらのサイトで同小説の映画化を知り、今回は試写会に招いて頂きました。

 

 

あまりに原作が好きなため、予告編のトレイラーを観ただけで泣いてしまった私。もちろん、試写会が始まって数分で泣いてしまったわけなのですが...。もちろん、ラストまで何度も泣きました。30歳を過ぎて、涙もろさに拍車がかかっているというのもありますが。笑。

作者が総指揮に携わっていることもあり、ほぼ原作通りの内容でした。ネタバレになるといけないので、内容については話せませんが、原作を追体験するような気持ちになりました。映像も美しかったです。

 

一言でまとめるのが、とても難しい映画です。

例えばマジックディスクの「架空生物のブルース」や、それ以外の曲の端々にも、「わたしを離さないで」からの影響があります。

 

時間がある方は、3月末からのロードショー、それから原作のほうも是非。

 

原作は、正直に言って最初はなかなかページが進まないタイプの作品です。半分までいかないうちに読むことをやめるひとが沢山いると思います。でも、そこをグっとこらえながら読み進めて下さい。徐々に引き込まれます。そして、本を閉じられなくなります。辛抱強く、作品と向き合って下さい。必ず、グっと内側に入り込む瞬間が訪れますので。

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