個人的ベストアルバム10 番外編
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only in dreamsのページでも企画していますが、私のベストディスクを10枚紹介しようと思います。

ただ、ベスト5がonly in dreamsのページにて公開されるので、残りの5枚について、ここでは書きたいと思います。



今回は10枚には選ばなかったけれど、それと同じくらい気に入っているアルバムを紹介します。

タイトルにあるように番外編。

ベスト20のうちの10枚という感じでしょうか。



どれを買っても良いと思うので、お年玉やボーナスを使ってCDを買う際の参考にして下さい。オススメです。

リンクとか張っていないですが、グーグルで検索すれば出てきますので。



長谷川健一/震える牙、震える水

No Age/Everything in Between

Delphic/Acolyte

The Drums/The Drums

Kanye West/My Beautiful Dark Twisted Fantasy

Vampire Weekend/Contra

Kings Of Leon/Come Around Sundown

Matt & Kim/Grand

The Suzan/Golden Week For The Poco Poco Beat

QN From SIMI LAB/THE SHELL



今年最も聴いた作品は、長谷川健一さんのアルバム「震える牙、震える水」でした。ファッションと同じように、ポップミュージックには流行のサウンドがありますが、それとは全く異なる場所で紡がれた全うな歌たち。すっと心に寄り添ってくれて、それでいてベタベタと近い距離感というわけでもないというのが、とても心地良かったです。そして、楽器の録音が素晴らしい。そういうところも気に入った理由のひとつです。



No Ageは前作に比べて開放的な印象が良かったです。アルバムの一曲目から良いなと思いましたもの。「ポップになった」とか言って揶揄するひとも居るのかもしれませんが、私はバンドが外向きにサウンドを転換させたときの作品が好きです。何かと向き合った証ですから。Delphicはアルバム全体でというより、良い曲が多かった印象です。イギリスの期待の新人ですね。マンチェスター出身。渋谷で観たライブも良かったです。思ったよりオタクっぽくて好印象。The Drumsは7インチを買って気に入り、アルバムの発売を心待ちにしたバンドでした。サンプル盤を貰って聴いたときは唸ってしまいましたもん、「良いわ、コレ!」って。ポップでキャッチー。本当に良いアルバムです。



Kanye Westの作品は、はっきり言って未だに消化できていないです。300万ドル!という破格の制作費ですから、それはバッキバキに最新で最高な音なのですが、収録時間が長いことと、これと言ってカニエが今ハマっている感じにサウンドが偏っていないこと(と言うか、そういう次元でないこと)、そのあたりが戸惑いの原因なのだと思います。例えば「オートチューン使いたかったんだね」というような、現在の彼のモードが単純に嗅ぎ取れたほうがとっつき易いと言うか。凄過ぎてわからん、凄い!と言われ過ぎてバイアスがかかってしまってさらにわからん、でもやっぱりスゲー!という印象をグルグル回っています。これは日本盤を買ってリリックをじっくり見てみたいです。スケールの大きな一枚。ついて行くのにやっと。



Vampire Weekendは文句無しに今年のロックバンドの顔役のひとつだと思います。一年の始まりを告げたアルバムだったと思うし、ポップでポジティブな音楽がまだまだこれから世に出てくることを予感させてくれた作品だったと思います。大変に勇気を貰いましたし。ある意味ではベストワンでも良いかもしれない。



Kings Of Leonは流石としか良いようのない出来でしたね。もう、寓の音も出ないほどスタジアムロックとしてフォルムが完璧。相撲で言うなら白鵬みたいな感じです。体つきから違うというか。

フジで出演時間が丸被りだったMatt & Kimのアルバムも良かったです。ライブが観られなくて残念でしたが。The Suzanは日本人の女の子たちによるバンド。私が書いたOIDのレコメンド記事を参照して貰えると嬉しいですが、このバンド、本当に格好良いです。日本の若手バンドはThe Suzanに続いて欲しい。



QN From SIMI LABは、表現と表現が生まれる場所の距離感が切実で良いなと思います。現代が生み出した空洞から、溢れ出してくる言葉と音楽。裕福な家の子が豊富なディスコグラフィを担保にハイセンスな音楽を鳴らしていた時代は終わって、これからはこのひとたちのようにラップミュージックが、HIP-HOPが本当に必要なのだという場所から、強烈な音と詩が鳴り始めるのだと思う。本家、SIMI LABのWALKMANのようなリリックも好きだけど、個人的にはラストのWake Upに宿る温かさと頼りなさに、涙腺が弛みます。最高。
2010-12-29 1293632760
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