1日経っても興奮さめやらず。
もう一度観たいな、本当に。
近年のマイケルを、我々が(世間が)いかにバイアスがかった視点で眺めていたのかということが、本当によくわかる映画だ。
編集によって繋ぎ合わされた作品であっても、やはりカメラにはあるものしか映らないのだ。そこが映像とうメディアの魅力でもあり、恐ろしさでもある。
もちろん、巨大な才能がゆえの奇行もあったのだろうと察するけれど(天才には実際に風変わりなひとが多いような気がする)、世間一般にアナウンスされている彼のイメージと実際にスクリーンで観た印象が違いすぎる。
それは映画がマイケル側からの視点であることを差し引いても余りあるくらいだ。
彼の目はピュアでとても優しいように私は感じた。
そしてどこか、とても孤独な印象を受けたのだった。
ポップスターはいつだってスケープゴート(生け贄)にされてしまう。
賞賛は、同量かそれ以上のネガティブな感情も引き寄せる。
そういう役割の担い手は、TVや雑誌などの大きなメディアよってひとつの価値観を共有するという時代が終焉を迎えつつある昨今では、ほぼ皆無に等しい。
そういう点からも、マイケル・ジャクソンはKING OF POPだったのだと思う。
彼がその役割を担うことで救われたひとたちも沢山いるのだろうと思う。
泣ける。
今、丸一日経っても泣ける。
我々が少年時代を過ごした80年代は、実家のカーステレオにもマイケルのテープがあるくらいだった。
特別なファンだったわけでもなくて、それがなんとなく申し訳ないけれど(こうやって亡くなった後に語ってしまう点において)、そうやって良く聴いていた(聴かされた?)ことを思い出した。
頭の中では「Man In The Mirror」のコーラスがずっと鳴っている。