サマーソニックから帰宅。
今日は一日中ソニックステージに張り付いて、THE TEMPER TRAPからずっと最後まで楽しんだ。
(ただし例外として、RHYMESTERを観にダンスステージにも行った。Mummy-Dさんのラップ、あのリズム感は神だ。)
GRIZZLY BEARのハーモニーを中心に据えたサイケデリックな音像はとても美しかった。
THE VASELINESは底抜けにイノセントで温かかった。
TEENAGE FANCLUBは何度観ても感動して泣きそうになる。大ファンだからね。
ヘロヘロでも何でも毎度毎度、最高。
そしてSONIC YOUTHは凄かった。完全にブッ飛んでいる。
彼らには狂気としか言いようのない混沌を感じるけれど、それは同時に美しさも感じさせるから不思議だ。
THE FLAMING LIPSは登場の演出から多幸感に包まれて、とても素晴らしい空間に居られたことを嬉しく思う。
半分出オチみたいな感じで「最後どうするのかなぁ」とか思っていたけれど、心配ご無用という感じ。
遠くで鳴る花火の音を聞きつつ、私の観客としての夏フェスは幕を閉じたのだった。
私は平和を享受している。
夏の日曜日に、一日中音楽に浸っていられるこの状況が平和そのものを表していなくて、一体何を表そうというのだ。
芸術の類の一切は、その軸足を平和の中に置いている。
どんなに荒ぶれた精神から生まれようとも。
音楽を楽しむという行為は、平和を願うということと、概ね等しいと私は思う。
誰も傷つけずに、この世界に生まれたことを謳歌すること。
それはとても素晴らしく、美しい瞬間。
暴力的な欲求は原始のかたちを残したまま、我々の命の奥底にいつまでも座り続ける。
それからはどうやら逃れられそうもない。
でも、それとどうやって付き合っていくのかが、正しい人間の進む道なのだと思う。
難しいけれど。
例えば、スポーツや音楽や、芸術の類によって、その原始的な負のエネルギーは正のエネルギーとして変換することができると私は思う。
絵空事ではなく、それを実感する瞬間が、この8月9日には何度もあった。