考察
カテゴリ:日記
「芸術の類の一切は、その軸足を平和の中に置いている」



自分で書いておいて何処かひっかかる言葉。



戦場で生まれて、その戦場で演奏される美しい旋律はあるのだろうか。絵画や演劇はあるのだろうか。

戦争写真家が切りとった瞬間が、戦場の兵士たちのためだけに発表されることがあるだろうか。



多分、私の一文は「平和」という言葉の意味を定義しないと成り立たないね。不完全なもの。

言葉は難しい。「平和」という言葉は漠然としているものね。



芸術や表現は他者と関わり合うことを意識的にも無意識的にも前提に存在している。

そういうモノが、まさに現在銃弾の飛び交う場所で産み落とされて、尚かつその場にいる人々に向けられていることは皆無のような気がしてならない。



紛争地域にも何かを表そうとしている人たちは存在すると思う。

その行為は、「平和」を希求していると思う。



何かを表現し、それを鑑賞するという行為は、ある種の恵まれた環境下でしか成立しない。

そういうことが言いたかったのだと思う。
2009-08-12 1250040900
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