32才の私のこれまで人生が丸々ふたつすっぽりと入るくらいの年月が、それから経ったということに驚く。
当時32才のひとは96歳になる。
終戦の年に生まれたひとも還暦を過ぎているという事実。
今日はNHKの特番を観た。
核兵器にまつわる特集、討論番組だった。
本当に難しい問題だと思う。
いい大人が喧嘩の二三歩手前まで白熱していたものね。
話し合うのはとても良いことだと思う。
こういう話には、徹底的にリアリティが大切だと最近は思う。
でも、その反対の手には絵空事と言われても理想を持っていたい。
その間で行ったり来たりして、皆で考えてみるしかない。
でも最終的には国家や権力としてのロジックだとか正義だとかそういうものよりも、そういうものを置いておいた善悪みたいなものが尊重されて欲しいと思う。
だって、核兵器で死ぬのは国家じゃなくて、普通のひとたちなんだから。
でもなんとなく、どこかの国が核兵器を使うことよりも、例えばテロリストなんかが使用することのほう近い距離感をもって想像できる時代になって、なんだか空恐ろしい。
核の抑止力なんて効かないものね。教義やイデオロギーのために命を捧げることをいとわないのだもの。
現存する核弾頭にシリアルナンバーを打って徹底的に管理し処分する。そして技術そのものを封印する。
そういうことをしないと多分、いつかどこかでマッドな輩がそれを再利用しようと企むだろうね。
それを止める術があるのか、ないのか。
核廃絶の大きな壁。
それは廃絶された後にも待ち受けているかもしれない。
いずれにしても、難しい問題です。