今日はNANO-MUGEN FES.についての取材。
音楽について話すことは、音楽にまつわる仕事の中でもっとも大変なことのひとつ。
これって意外と難しくて、あとから記事になった自分の言葉を読んで閉口することが多い。
「何を言っているのだ、俺は!」と自分に腹を立てたりもする。
穴があったら入りたい気分になることもある。
全てを赤裸々に話すことなんかが誠実とは限らない。
それは何か隠しだてをしたいわけではなくて、饒舌なことがかえって誤解をまねくこともあるということ。
言葉を重ねることで遠ざかってしまう場合もある、ということ。
そんな取材の帰り道、マネージャー運転の車でグッタリしていると、「ちょっと後藤君、アレ凄くないですか?」とマネージャー。
チラリと外を見ると、もうミニスカートを遥かに超えた短さの、それは最早尻を隠すという目的ではないというような丈のスカートを履いた女性を発見。膝上ならぬ、尾てい骨上2cmくらい。
もう、なんというかセクシーという枠を通り越して完全に狂気しか感じないその後ろ姿に我々は顔を見合わせるほかなかったのだけど、直後に振り返ったその女性が市役所の受付に居そうな顔立ち(これは私の偏見です)だったことに更に衝撃を受けた。大きなレンズのメガネをかけた、とても真面目そうな雰囲気のひとだった。
完全に上半身と下半身が別人格というか、完全にセパレートしているように見えるというか、それでいて「何かの偶然でこういうことになっています」という空気もなかった。
平然と、「ファッションでこうしています」というような立ち振る舞い。
街角の人々はというと、案外そういう異物感アリアリのものにたじろいだりしないものなのね。完全にスルー。都会はクールだわ。
私はそういうパンチの効いたひとに遭遇する確率がとても高い。それはもう、昔から。
生涯で一番驚いたのは、京浜急行で、スーパーのレジ袋から生きているインコ2匹とそのエサを取り出したオバサン。
その1羽が私に向かって飛んでくるというおまけ付き。
その話はまたいつか。