何年か前まで、ブルーチーズが大嫌いだった。
はじめて食べたときの感想はというと、「セメダイン(接着剤)の味がする」だった。
別にセメダインを食べたことはない。だけど、なんというかセメダインの匂いみたいな味だと思った。
今では好物のひとつだ。
今日はブルーチーズとカマンベールの間の子みたいなチーズに大変がっかりした。
とは言っても不味いというわけではない。
ただ、私はブルーチーズが食べたかったのだ。売り切れていたから、仕方がなかったのだけど。
「思っていたのと違う」ということの威力がここまで強力なのかと、そう思うのだ。
大人になってから食ベられるようになったものは、大概は匂いのあるもので、しかも急激に好物になることが多い。
キムチや塩辛などはとてもわかりやすい例だ。
なぜだろう。
音楽も同じで、大人になってから良さに気付いたりすることもあるものね。
ただ、世界には色々なチーズがまだまだあって、以前に何処かのワイン屋で食べたウォッシュタイプのチーズは仰け反るくらいに臭くて、発酵食品の奥深さと恐ろしさを私は知ったのだった。
これはもう血でもある。その土地に生まれて暮らす人々に流れる血。
だってもう納豆なんて、私が外国人ならば地獄から送られて来た食べ物だよ、本当に。
本格的な黒酢で作られたサンラータンで悶絶したことあるかい?
普段はあまり考えないけれど、腐敗と発酵の違いを選り分けてきたことって、本当に凄いと思う。
正に食文化!!!という感じ。
今は青カビのチーズが食いたい!!
だって、思ってたのと違うんだもの!!眠れないよ!!