オッサンがメモ用紙を片手に買い物をしている。
どこにでも居る普通の健康そうなオッサンだ。50歳くらいで、特にこれといった特徴がない。服装もカジュアル。
オッサンは地下の生鮮食品のコーナーから、エレベーターで階上の雑貨売り場に向かおうとしている。
手にはメモ用紙がこちらを向いて握られていて、私は「買い出しを頼まれたんだな」と感じる。幾つかの生活雑貨の名前の隣には、かなり大きな文字で
・タマゴ
・コンビーフ×2
と書かれていた。
そして、なんとなく買い物カゴも、そのメモ用紙越しに目に入ったのだった。
カゴの中には卵が入っている。
しっかりとした茶色の卵だ。うむ。
その隣には、コンビーフ?ん!!?
あれ?
オッサン、それシュークリームですけどっ!!!
しかも6個入り!!!
果たして、コンビーフは売り切れだったのか。
それともシュークリームで代用の利く使い道だったのか。
オッサンが買い物の依頼主にドヤされていないことを祈っている。