「宅急便です!」と自宅に訪れた宅配業者のオッサン。私は大概の場合、「どちらからの荷物ですか?」と訪ねる。
するとオッサンはインターホン越しにこう言った。
「
山芳製菓からです。」と。
全く心当たりが無かった。
だが、そう言えば、以前の日記で「わさビーフ」というスナック菓子を紹介したのだった。「日記に書いただけでこんなん届くの?」と、私は思った。テレビのバラエティ番組でよく聞く話みたいな。だが、山芳製菓が私の住所を知っているはずがない。自宅に直接届くはずがない。
だが、送り主には「山芳製菓」と確かに書かれている。
恐る恐るダンボールを空けると、そこには通販でしか買うことの出来ないポテトチップスたちがそれぞれ一種類づつ(こうして届くと結構な量)入っていたのだった。
そして、その理由もすぐさま判明。
なんのことはない、
MOGAの西谷さんが私に内緒でプレゼントしてくれたものであった。
ビックリした割に普通のオチだった。
その中のひとつを食ってみる。
(ちなみに試食会場はリハーサルのスタジオです。)
スーパーのお菓子コーナーにあったら素通りするほどシンプル極まりないパッケージには「あつあつPOTATO BOX」と書かれている。説明書も付いていた。
付属の箱に入れてレンジで温め、出来立てそのままのようなあつあつのポテトチップスを食べて欲しいとのことだった。
うむ。
それではレンジでチン!してみよう。
温める時間は説明書にあった通り。じっとレンジを見つめる私。
なんだか香ばしい匂いがしてきた。
というか、なんか香ばしすぎない?
そう思ったら、少し燃えていた。ははは。
チン!となる前にレンジから救出。
そして、もちろん食べてみる。
確かに温かくて美味しい。
そして科学の実験みたいでだんだかわくわくして面白い。
そう言えば、温かいポテトチップスは食べたことがあまりないにも関わらず、「初めまして!」という感覚が希薄なのは何故だろう。
それは日頃から揚げたジャガイモに接する機会があるということが原因なのかもしれない。
初めて会ったけれど、「この人、絶対どこかで会ったことある!!」みたいなシチュエーションに似ている。
でもこれはあくまで、「疑似揚げたてポテトチップス」だ。
個人的には、普通に生のポテトチップスを自宅で揚げてみたいという願望が湧いたのだった。ホンマもんの揚げたてチップスはさぞかし美味だろう。
想像してみよう。
銀色のパッケージ(「あつあつPOTATO BOX 生」と書かれている)を開封すると、そこにはスライスされた生のじゃがいも。説明書には図説で分かりやすく油の温度や揚げ時間が明記されている。
じゃがいもはポテトチップスに合うようにと、山芳製菓が厳選した品種だ。スライスの技術も堂に入ったもので、家庭用としてこれ以上ない厚さだ。
私はたっぷりの油でポテトチップスを揚げるのだ。
ハフハフハフ。アッヅ!!う、う、ウマイ!!
皿に盛ることもなく、その場であっと言う間に間食。
そして、ふと我に返る。
この大量の油をどうしてくれようか、と。
片付けが超メンドクサイ!!と。
そういうわけで、そういう面倒なことをしなくて良いように、この「あつあつPOTATO BOX」はあるのではないかと、というかポテトチップス自体が商品として存在しているのではないかと、そういう結論に至ったのだった。