山芳製菓には「わさビーフ」という不動の人気商品がある。
「わさビーフ」は私が高校生の頃から存在している。と言うか、野球部の先輩から「わさビーフ買ってこい!」と、買い出し(通称「ダシ」)の命令を受けて初めてその存在を知ったのであった。
私の記憶が正しければ、「わさビーフ」は近所のスーパー「スーパーBIG」では売っておらず、自転車で10分くらいの距離があるヤマザキデイリーストアに行かなければならなかった。
「ハマった」と、そう隠語で語られる類いの無茶な注文で、先輩にはとても言えなかったが面倒臭かった。
でも、そう言った体育会系社会の変な仕来りについては、今になってはとても良い思い出になっている。話しのタネにもなるし。
さて、問題の「わさビーフ」、通販ではMILD、リッチ、HARD、MAX、の4種類が限定商品として販売されている。
このように4袋。
それをスタッフを含め、皆で試食してみることにした。
以下は簡単な私の感想。
■MILD
試食会場に一般発売されている「わさビーフ」がなかったので、どの辺がマイルドなのか分からなかった。
だが、この4種類の中では「マイルドだね」と言える味の加減だったように思う。普通に美味い。
■リッチ
うむ。濃い。
「贅沢だなぁ~」みたいなことは、さすがにポテトチップスなので思わないけれど、たっぶりと調味料を振りかけましたというような味。
■HARD
これは明らかに前のふたつに比べて、ピリっとワサビの刺激が効いている。
スタッフの中では「これが一番美味い」というひとが多かった。でも、辛い(カラい)ものが苦手なひとは辛い(ツラい)かも。ダジャレではないけど。
■MAX
「社長!これ以上はワサビ味足せません!」と社員が社長に泣きついたかどうかは知らないが、これはかなり辛い。ツーンと鼻に来る。
それでも、ワサビに由来する辛さなので、いつまでも辛さが舌に残るわけではないところが良い。
「案外、後を引くね」とはスタッフ談。たしかに辛いがクセになる感じ。
商品としては、ここらあたりがMAXなのだと思う。はっきりとフザけた辛さにしないところが倫理感を感じさせて良いと思う。
やろうと思えば、どこまでも行けるだろうし。
というわけで、これが簡単な感想。
4種類の食べくらべは、単純に面白かった。これは中学生のファンタパーティー(ファンタとスナック菓子で気になる異性について同性どうしで語る会。)にもってこいだと思う。辛さ当てクイズとかをやったら盛り上がりそうだ。
「わさビーフ」だけでこれだけ用意できる山芳製菓恐るべし。
でも、明らかにエースで4番という印象のこの「わさビーフ」が会社の命運を握り過ぎなのではないかと、いらない心配もしてしまう。
あまりに心配なので、新しいビーフシリーズを勝手に考案してみる。
・あわビーフ
アワビ味。高級食材シリーズ。アワビとビーフが合うかは不明。
・伊勢エビーフ
高級食材シリーズ。アワビと同じく、エビとビーフが合うかは不明。
・遊ビーフ
完全に遊びて作ったと思われる形、食感。
・忍ビーフ
売り場で見つかりにくい。
・徹頭徹ビーフ
とにかく一貫して頑固にビーフ味。
・生首ーフ
怖い。
・ぬか喜ビーフ
増量!と見せかけて底上げ。
・またたビーフ
猫まっしぐら。
・ふたたビーフ
中にもう一袋入っている。
大分、脱線してしまった。
私が考えるまでもなく、「わさビーフ」があれば十分だということが判明。
写真は試食会場の様子。質素。