「生きるのがつらい」といって建物の火をつけても、秋葉原にダンプカーで突っ込んでも、見境なく刃物を振り回しても、奇跡なんかは起きない。
何事も無かったかのように、新しい人生が始まったりはしない。
皆、社会と、他人と、友達や恋人や、家族と、繋がっていたいと言う。愛されたいと言う。
その視点には、客観がない。
常に物語の中心に、自分が座っていると思っている。
生きるということはゲームでもなければ、ドラマでもない。
もちろんハッピーエンドはない。
なぜなら死ぬまで話は続くからだ。
いつからか、皆、自分のことばかり考えている。
そういう空気が充満している。
飛び出さないといけないね。
そういう音楽が必要だと思う。
だからそういう音楽を作りたい。
「繋がる」だとか「繋がらない」だとか、そういうことも飛び越して、時代の、君の、私の、その暗部に直接ジャックを突っ込んで、全てを塗り替えるような魔法の音楽。
それを皆が皆違うようにバラバラのまま、混沌のまま、共有したい。
手なんて繋がずに、「良いよねぇ」なんて確認もなしに、言葉も置き去りにして共有したい。
そのためにはいくつかの言葉と旋律が必要。
それを探そう。
抗う。
この時代の、空気に、ムードに。
抗ってやる。
ロックンロールは、音楽は、魔法だ。
潜れ!潜れ!と心が言っている。
奥の奥にタッチして浮き上がったその時に、それは鳴る。
そう信じて、始めよう。
しんどいぞ。覚悟しろ。
でも、私は進む。