肩が悲鳴をあげ始めましたが、回答編は4回に突入。
今回は全5回を予定しています。
では。
投稿者:ヒロたそ/21/female/愛知
本文:「鉄コン筋クリート」が公開された時、両親と映画館で観ました。エンディングで私は「或る街の群青」に聴き入っていましたが、母はトイレに行き、父はエンドロールの字をひたすら読んでいました。
その時、映画にとって主題歌はどんな役割があるのかな?と気になりました。主題歌を気に入る人、批判する人、気にもとめない人…。後藤さんは、「鉄コン筋クリート」にとって「或る街の群青」がどんな存在になる事を願って制作されたのですか?是非教えてください。
A.
我々は「エンドロールに相応しい曲を」と思って作りましたね。映画の余韻そのものになりたいと思いました。宣伝のための主題歌というより、作品の一部として受け入れられたら嬉しいと、そういう気持ちでした。
まあでも、映画のエンドロールを観ないで帰ってしまうひとは多いですよ。そういうことも理解しています。
ちなみに私は最後まで観ます。
投稿者:藍色尼/45/female/埼玉
本文:始まりの三行が大好きです。映画のファーストシーンの様に歌いだしは重要なものですか?いろいろと考えて創られるのとインスピレーションですらすらといくのとどちらが多いですか?
A.
歌いだしはとても重要だと思います。
でも、あまり考え込んで作ることはないですね。歌詞の9割はインスピレーションによるものです。まずはインスピレーションで埋め尽くして、後から別の脳みそを使って言葉を入れ替えたり、内容を整えたりします。後半の作業が少ないのが理想なのです。
投稿者:N.Y./21/male/東京
本文: “或る街の群青”もそうなんですが、アジカンの後藤さんパートのギターはパワーコードが多いという印象があります。後藤さんがパワーコードを使うのには何か理由とかこだわりとかがあるのでしょうか?
A.
ローコードを弾くと、広い範囲で音域が埋まる印象があるのです。単純に、建さんのパートの音域を空けておきたいので、その場合、パワーコードのほうがすっきりするように私は思うのです。
アジカンの場合は歌メロの裏にカウンターのメロディをギターで付けていることが多いので、ローコードでガッツリとテンションの音まで指定するより、パワーコードで演奏したほうが合っていると思います。
あと、弾き語り的な作り方をする曲が少ないのも原因のひとつかもしれないですね。リフやネタから広げることも多いですし。「転がる岩」や「海岸通り」など、弾き語りで作った曲はローコードですし。
投稿者:春桜桃/24/female/北海道
本文:曲について…とは言えないですけど、「4巻」で「或る街の群青」の5.1ch ver.をPS2を見てみたんです。ですが、どうもおかしく聞こえます。どうやったらふつうに聞こえるのでしょう?5.1chってどういうことなのですか?
A.
詳細は電気屋で聞くのが良いと思いますが、5.1ch対応のオーディオ機材がないとダメですね。PS2が対応しているのかどうか分からないので、私には答えようがないのですが。
5.1chというのは、そういうサラウンドのことですね。ヘッドフォンは左右で2chですよね。この場合、前方左右に2台、真っ正面に1台、後方の左右に2台、そして重低音用を1台、この6台別々に音が用意出来るのが5.1chです。
ちなみに、重低音を0.1と数えているらしいです。頑張れ!重低音!って感じですよね。
手っ取り早く聴くには、電気屋に持って行って試聴させて貰えばいいのですよ。なんか高級そうなオーディオ売り場が大手の電気屋にありますよね。そこに行って「ちょっと5.1chのサラウンドシステムを体感してみたい!」と店員さんに頼んだらいいのです。
冷やかしだと思われないように、「冬のボーナス」の話を適度にチラつかせると良いのではと思います。店員さんの対応が悪い場合、「ここって、ボーナス一括払いってできますか?」というセリフを最初に挟んでおけば、大丈夫です。
投稿者:ねるそんたっち/22/male/群馬
本文:いつも楽しく後藤さんの日記を読んでいます。たまにアジカンメンバーについてのネタだったりすると、とても嬉しいです。
そこで思ったのですが、後藤さんの日記以外にメンバーが関わるコンテンツなどは今後生まれないのでしょうか?
以前ナノムゲンに向けてケンさんのコーナーができたときは、なじみのあまりなかった洋楽バンドをとても丁寧に解説してくれて参考になりました。
そんなこんなでラジオ以外でもアジカンメンバーの人となりを知る機会があったら嬉しいなぁと密かに期待しているのですが…
A.
彼らの性質から行って無理だと思います。簡単に言うと、ブログや日記を書いたり読んだりすることに、あまり興味がないひとたちなのです。ケンさんのコーナーだって、何度も私がお願いして、やっと書いてくれたのですから。
この先も、あまり期待しないほうがいいと思いますよ。
投稿者:よしみ/33/female/神奈川
本文: シングル「アフターダーク」以降の音源は、左右の音が立体的と言うか、左右の振りが強いように感じます。アルバムを通して聴くと、「或る街の群青」は音がセンター寄りに聞こえるのですが、アルバムのバランスよりも曲の世界観をいかすため、再度TDなどはなさらなかったのでしょうか?
A.
鋭い。
何を指して「アフターダーク以降」と言っているのかは定かではないですが、それを制作期間として考えれば確かにそうです。エンジニアのミックスの方法も関係しています。
例えば「ネオテニー」はどうでしょう。これは「アフターダーク」と比較して、「或る街」に近い音の配置だと感じませんか。「未だ見ぬ明日に」はどうでしょう。
そうやって聴いてみるのも面白いかもしれません。曲によって違うエンジニアにお願いしているので、ブックレットの後ろのほうを見ながら聴き比べて下さいね。
エンジニア(この場合、録音やミックス作業を行う技術スタッフ)って、とても大切なのですよ。「音楽に関わる仕事がしたい!」というひとは、是非、このエンジニアを目指して下さい。優秀なエンジニアあってこそなのですよ。それで我々の音源を安いギャラかつ良い音質で録音して下さい。ははは。
投稿者:ベイビーフェイス/22/male/静岡
本文:現在某大学にてアジカンのコピーバンドをやらせてもらっています。
突然ですが、自分たちのバンドスコアに目を通されたことはありますか?
この曲のサビに当たる部分(『足りない心を~』の部分)が、スコア通りに弾くとギターとベースのルートが違って、何とも歯痒い感じになるのですが、音源を何度聴いても間違ってはいない気がするのです。
何かアドバイス頂けないかな、と思い書き込みさせて頂きました。
よろしくお願いします。
A.
今、手元にスコアがないので何とも言えませんが、「歯痒い感じ」ならば自分が思うコード進行に当て直してはどうでしょうか。自分が気持ち良いと思えるやり方が正解ですよ。たとえ我々とやりかたが違っていても、自分たちが気持ちよく演奏できるのなら、それで良いのです。
ちなみに、ギターとベースのルートが違うということは割と珍しいことではないですよ。最近では、ベースとギターでルートになる音を鳴らすことを避けることが増えていますし。どちらからテンションの音を弾いたり。
ということで、好きにやってみて下さい。コピーしてくれて有り難う。
投稿者:ゲストルーム/19/female/神奈川
本文:私はギターについての知識が皆無なので、ギターについての質問&後藤さんのアンサーがとてもわかりやすく助かっています。そこで質問ですが、ライブの時みなさんが足元でカチャカチャ踏んでいるのがいわゆるエフェクターというものなのでしょうか?踏むとギターの音色が色々と変化してとてもおもしろいですね!
初歩的な質問で申し訳ないのですが、ぜひお答えください!
A.
足元にあるスイッチはエフェクター(ギターの音色を色々と変化させるもの)、チューナー(弦の調律を合わせるためのインジケーター)、チャンネルセレクター(アンプへの回線を切り替えるスイッチ)などですね。
自分たちでこういうスイッチを操作しないバンドもいますが(裏でスタッフが曲に併せてON/OFFしている)、我々は自分たちでこういったスイッチの類を演奏しながら操作しています。
物理的に「これはキッツー!!」という瞬間もたまにあって大変ですが、こういうのを自分でやって、より良い回線やエフェクター選びなどに時間を費やすのもまた我々の楽しみのひとつなのです。