今日はsyrup16gの解散ライブを観に、ケンと一緒に武道館へ行った。
武道館は「最後を見届けよう」というファンでステージ後ろまで埋め尽くされ、解散ライブということもあって、何だかとても不思議な空気で一杯だった。
私は「HELL SEE」というアルバムが大好きで、当時は穴が開くほど聴いていたのをよく覚えている。落ち込むことが多いワタシは、何度もこのアルバムによってもたらされるカタルシスに救われたのだった。「Mouth To Mouse」というアルバムの「I・N・M」という曲を聴いたときは、歌いたいことを全部先に歌われてしまったような感覚だった。ワタシのCDラックにある全ての楽曲の中でも、1、2を争うフェイバリットソングだとはっきり言える名曲。
多くのファンが「ありがとう」と叫んでいたのが印象的だった。
解散は本当に残念だけど。
我々もいつか、解散する日が必ず来ると思う。
今のところは、もちろん予定はないのだけれど。
でも、一生続けることは出来ないと思う。
一歩でも前にバンドが進まなくなってしまったら、自らロウソクの炎を消したいとさえ思う。
続けること自体が目的ではないからね。
だけど「終わり」の、そのときを想うことも、また違うから、今は今で、精一杯のことをやろう。
今から思えば、「終わり」を現実に意識する瞬間は、いままで何度もあった。
特にデビューする前はね、大変な時期が長かった。
だから、こうして、皆と音楽が続けられることが嬉しい。
バンドは4人にとって大切な宝物みたいなものなのだ。
だから逆に、誰かの手に渡ってしまったり、ひどく汚れてしまうことが許せない。
皆が自分達の手で最後に壊すのは、それが大切なものだからなのだと、ワタシは思う。
自分の手で壊すその日までは、目一杯進もう。
センチメンタルは夜に速度を上げる。