ルールを無視して直接三塁へ
カテゴリ:日記
KLAXONSの「Gravity's Rainbow」と「Atlantis To Interzone」という曲が最高。ダイノジの大谷さんの勧めでEPを購入したのだけど、これがもう本当に良い。北極猿には完全に置いてけぼりを喰った俺だけど、KLAXONSにはヤラれた。格好良い。ライブ観たい。



26日。107stにて楽曲制作。

「よし!!決まり!!」みたいなノリでアレンジが決まって皆で興奮したとしても、家に帰ってゆっくり聴いてみたら「なんか違うなぁ」ということが結構ある。深夜の日記や恋文が翌朝恥ずかしいのと同じ感覚と似ているかもわからんね。

試行錯誤は続く。



27日。作曲、アレンジの続き。

夜からは後輩の結婚祝いの飲み会に出席。

あまり人通りの多くないシブい駅の構内で熱唱するストリートミュージシャン。「なぜにそのシブい駅を演奏の場に選ぶ?」という疑問。人に聴かせたいのか、はたまたまだ大きな駅のロータリーなどでやるのが恥ずかしいのか。皆で彼らがどうしてそのシブい駅を選んだのかを妄想。



28日。休み。とは言っても自宅で作詞。いろいろな作業が同時進行だから大変。



29日。近所のスタジオでプリプロを行う。

プリプロのスケジュールがかなりタイトだったため、1曲だけ前倒ししての作業。「今日はキヨシ・プロデュースで」と作業が始まったのだけれど、肝心なところでそのプロデューサーは「うーん…、わかんない」と発言してみたり、となりのスタジオで後輩相手にアブラを売っていたりと、まったく頼りにはならなかった。その変わりにリーダーのケンが興奮して仕切っていた。大人たち(キャッツやレコード会社のスタッフなど)がいないスタジオでのケンは無敵に近い。



30日。ラジオ収録。作詞。



31日。歯医者に行った。とにかく、家から遠い。が、とても信頼できる歯科医院だと俺は思う。

治療後、普段はあまり行かない都内を246づたいに散歩してみることにした。途中で目黒川にぶつかったので、川に沿って歩いてみる。どのくらい歩いただろう。よくわからないのだけれど、とりあえず散歩の開始とともに聴いていたトム・ヨークのアルバムが終わって、i-podをシャッフルモードにし、その1曲目にサニーデイサービスの「太陽の翼」という曲が流れて、Thee Michelle Gun Elephantの「I was walkin' & sleepin'」が2曲目にかかったところで川沿いの道は行き止まりになった。引き返した直後に、携帯電話が振動。

そこで散歩は終わった。

何もない。たまに目黒川(か、どうかは知らないけど)のドブっぽい匂いがして、何人かの死んだ魚のような目をした人たちや、寄り添う恋人たちとすれ違ったけれど、何もなかった。東京は人だらけで、一晩中眠らないような繁華街も沢山あるけれど、目黒川沿いの小一時間に俺は誰とも、どんな出来事とも出会わなかった。

終止、徹底的に独りぼっちだった。だけど、寂しくはなかった。

冬の目黒川沿いの桜達のほうが寂しそうな姿だったように俺は思うな。あんなに沢山、同じ桜の木が延々植えてあるというのに、楽しそうに見える木はただの1本もなかった。



その後、ホリエアツ氏とゲラゲラやって飲む。



月は変わって2月。

1日。新曲リハーサル。

107stの録音設備について業者が入る。今のスタジオには特にこれといった録音機材がなく、我々はエディロルの小さなレコーダーにリハ用のミキサーから音を流し込んで録音している。記録は取れるが、プリプロは出来ない。よって、録音設備の強化を目論み、目下絶賛交渉中というわけ。



2日。リハ。

来週からプリプロ予定の新曲たちの確認。ほとんど完成に近いかたちの曲ばかりだが、そのうち1曲のイントロとアウトロを解体して作り直す。突然、もっと良い案が湧き出すこともあるから面白い。



フィードバックファイル解説。その6。

「Hold me tight」

今は無き大学の部室棟、C-107号室で制作された楽曲。イメージ的にはパワーポップ+ビートルズというイメージだったように思う。「Hold me tight」と3人で歌うというのは、まあ端から見たら「恥ずかしい」側面というのもあるのかもしれないけれど、それを敢えてやるのが面白いんじゃないのかと当時は思った。そういうバンドもなかなかいなかったように思う。

替え歌にされたり、対バンにバカにされるようなことも確かあったように記憶しているけれど、やっている本人達は全く「恥ずかしい」とは思わなかったのだよね。

この曲が自主制作(こういうのを本当はインディーズって言うんだよ)時代を支えてくれた。当時の代表曲だと俺は思う。誰しもが憶えてくれたしね。

この曲あたりから、実は日本語でやってみたいと思い始めていて、曲の中に1ブロックだけ日本語詩を挟んでみたりと、そういう実験を始めた。そういう曲はもう1曲くらいあって、その後で出来たのが「粉雪」。

しかし、歌詞はともかくとして、本当に良い曲だと俺は思う。
2007-02-02 1170346740
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