21~28日。休み。
詳しくは説明しないが、お酒を飲んだり、スタジオ行ったり、区役所行ったり、そんな毎日。ダラーっとしている日もあるし、休みのうちにしか出来ない細々としたこともあったりする。でもなんか、だんだんと秋が近づいていることが感じられて、寂しい気分になるね。
今年の夏はいろいろあったけど、やっぱりフジロックが印象的だったな。
思えば1997年にフジロックが始まって、その時は貧乏学生でテスト日程とも被ってヒマも金もないような状態で、結局参加することは出来なかった。そして翌年の豊洲で行われた第2回に参加して、海外のバンドもさることながら、ミッシェルガンエレファントのライブにケンや山ちゃんとかと感動して、「ロックバンドはあそこに出ないといかんね」とその時に強く思った。こう、なんというか、TVとかに出るとか有名になるとかっつうんじゃなくて、あのステージに上がるようなバンドになりたいなと。
だからね、初めてルーキーに出た時はここでしくじったらもう二度と呼ばれないと思い込んで、もう立ってられないくらい緊張したんだよね。もうフジロックって言ってもほとんど朝って時間で、お客さんなんか全然いないと思ったら1000人くらい人が集まってくれて、雨が静かに降っていて、演奏が終わったあたりでちょうど夜が明けたんだ。
次の年はレッドマーキーっていうテントに出演した。この時はとても楽しかった。不思議とそんなに緊張はなかったね。もう、会場内のステージに出られることが嬉しくて、やっとフジロックの一部になれた気がして、舞い上がっていたかもしれない。
そして今年は念願のグリーンステージ。ちょうどバンドが10年目ということもあって、いろいろ思い出すことが沢山あった。これまでずっと、このフジロックの一番大きなステージに立つことが目標だったから。
ステージからの景色は本当に森のグリーンがとても綺麗で、沢山の音楽好きがゆらゆら揺れていて、とても幸せな風景だった。うん。バンドをやって来て、音楽を好きでいて本当に良かったと思える瞬間が沢山あった。
「有名になりたい」って、本当に一度も思ったことがないんだよね。嘘偽りなく。
「アジカンを良いバンドにしたい」とか「他のバンドに負けたくない」とか、「良い曲書きたい」とか、「アイツ、良い曲書くなぁと言われたい」とかは思ったことがあるし、今でもそういう欲望はある。世界がひっくりかえるような名曲を作りたいとも思う。出来るかどうか知らんけど。
これから何処に行くのだろうと思う夜もある。
まあでも、きっとまた目の前のことをひとつひとつやっていくしかないんだよね。遠くばっかり見てると案外進まないんだわ。
ふぅ。
また美しい景色が見たい。