ババアの一貫性
カテゴリ:日記

 

 偶然入った喫茶店にて、ど真ん中に凛々しい豹の全像がプリントされているスウェットを着ているババアの接客が素晴らしくて感動した。

 

 ババアは水を持って突進するようにテーブルに現れ、トンッっと勢いよく水の入ったグラスを机に叩きつけるとまではいかない強さで置き、「えっと...」とこちらが注文をしようと発した言葉に見向きもせずにクルっと向きを変えて店の奥へと消えていってしまった。そして俺の「すみません」の声を聞いてからしばらくして注文を取りに現れ、「ブレンドコーヒーください」の声に「え!?ウィンナー!??」と答えたのであった。「ウィ」なんて一言も言ってないのに。そして、「あ、ホットコーヒーね」と去っていった。メニューにウィンナーコーヒーはなかったように思う。俺は狐につままれた気分だった。

 

 しばらくして、ジイさんが店内に入ってきて、入り口付近のテーブルに座った。ババアはまた突進するように水を持って歩き、トンッと叩きつける一歩手前みたいな勢いで水を置いたのだった。そして、爺さんの「あのぉ...」の声を黙殺して店の奥へと歩いて行くのだった。この一貫した態度に、俺は感動した。

 

 1月16日。

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