帰省ラッシュ
カテゴリ:日記

 

 年の瀬の新幹線はほぼ満席。この時期はコートなどの上着が嵩張るので、できたら隣の席にちょこっと置かせて欲しい。だけれども、帰省ラッシュの車内では無理な話で、空いている隣席を間借りするなど不可能。網棚の競争率も激しくて、なかなか大変だなと思う。自由席では通路に乗車しているひともいる。俺も何度かそうやって実家に帰ったことがあった。

 

 ただ、ラッシュとは無縁の新幹線の指定席窓側のチケットを取って乗車し、車内はガラガラ、これはトイレなど行く場合に「すいません」と言わなければいけないプレッシャーなどからは開放された快適な旅になるのだなと確信していると、誰も座っていない列が沢山あるにも関わらず、突然隣に金持ち風のオバさんが座ったりする。ちょっと待ってくれと、通路側の席は他にも山ほどあるのに、どうしてJRのコンピューターはこのオバさんの席を俺の隣に指定したのか、全く意味がわからん。そういうことがよくある。不思議でならない。

 

 で、俺は自分の席で心置きなくビールを飲む予定だったのだけど、オバさんはテーブルを席から倒して弁当を置き、食わずに寝るなどということになったら最悪で、俺はビールを飲むとトイレが近くなるので、その旅にこのオバさんを起こすか弁当をテーブルごと避けてトイレに行かないとならない。それはとっても煩わしいし、この子は膀胱が小さいのかなと思われてもなんか癪だし、オバさんが起こさずにトイレに何度か行けたとしても弁当を傾げてしまって汁などがご飯に染み、お前のせいかと恨まれても困る。だからそういう場合、チキンの俺はせっかく飲みはじめたビールがまったく進まず、ふて寝をすることになる。

 

 車掌に座席の変更を願えばいいのでは?という人もいるだろうけれど、通路側の人がずれるならまだしも、窓際の人が変わりたいと申し出た場合、その通路側の人のショックがハンパないと思う。俺だったら、なんか俺そんなにキモいかな?と心配になってしまって、暗い気持ちでしばらく過ごすと思う。だから、本当はこのオバさんがいくらでも空いている後ろの席にずれてくれればいいんじゃないかという気持ちに拍車がかかって、だけどもそういう雰囲気はオバさんにはなくて、段々俺も気が利かねえなぁとか、クソババアとか心の中でつぶやくようになって荒んできてしまう。で、そう思ったことをうっかりツイートするなどして大炎上してしまうかもしれない。そういうリスクが伴う。座席の移動には。

 

 そういう悩みは年末年始には無用なので、返って気が楽。12月29日。

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